あの『ハリー・ポッター』のDNAを引き継ぐ新しい魔法ワールド『ファンタスティック・ビースト』シリーズ。
その1作目『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』は日本では73億円を越える大ヒットとなり、待望の2作目『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』はそれを越える勢いの見事なオープニングを記録した。
そこで今回は、その魔法ワールドで重要なキャラクター、ノーマジ(人間)のジェイコブを演じるダン・フォグラーと、彼の恋人、魔法使いのクイニーことアリソン・スドルをご紹介。
ふたりは、この新シリーズの主人公、魔法動物(ファンタスティック・ビースト)学者のニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)が繰り広げる魔法いっぱいの冒険に参加する”旅の仲間”たち。映画はすでに公開中なので、ネタバレありで迫ります!
J.K.ローリングの脚本を読んで驚いた
ーー本作の展開は驚くことばかりです。とりわけクイニーが最後に下す選択はあまりに意外でした。このシリーズは原作がないので、初めてJ.K.ローリングの脚本を読んだとき、あなたたちはどう感じましたか?
アリソン・スドル(以下アリソン):脚本が完成するまえに、大方の展開は教えて貰っていたの。だからある程度はクイニーのことも知っていた。
ところが、脚本で読むとまた違った感じで、あたしもみなさんと同じように驚いたのよ。しかも、理解すら出来ないところまであったんだから!(笑)
あたしがやったのは監督のデヴィッド(・イェーツ)ととことん話すことだった。
なぜって、この映画ではいろんなことが起こっていて、クイニーにだけ構ってられないの。だったら、演技だけでクイニーのチョイスした気持ちを伝えなきゃいけない。
だから、彼女の心を理解するために何度も話し合ったのよ。
でもまあ、最初はそうやって戸惑ったけど、いまはとても納得しているわ。
ダン・フォグラー(以下ダン):僕も最初は凄く驚いたけど、アリソンと同じで、いまは理解している。
ジョー(J.K.ローリング)はきっと、クイニーを成長させたかったんだと思う。
これは彼女にとっては試練のようなもので、ある意味、冒険でもある。それに、映画の展開から考えても、ダンゼンこのチョイスのほうが面白いだろ?
おそらくクイニーとジェイコブはあと3作(全部で5部作予定)、追いかけたり、追いかけられたりするんだろうね。
最終的には一緒になるのか? それとも別れるのか? ジョーのみぞ知る! だよ(笑)。
ジョニー・デップは凄く親しみやすい人
ーークイニーをたぶらかした”黒い魔法使い”ことグリンデルバルドを演じたジョニー・デップとの共演はどうでしたか?
アリソン:グリンデルバルドって恐ろしいと思ったわ。だって、その人の聞きたいことを言うの。
つまりクイニーは「世界征服」なんてことは聞きたくない。
だから、そんなことはおくびにも出さず、彼女の欲しい「お前を自由にしてあげよう」という言葉を囁く。そうすれば、ノーマジのジェイコブと一緒になれるかもしれないから!
ダン:そうそう。そういうところが、さすが「黒い魔法使い」なんだよ。
ただ、演じたジョニーはとても親しみやすくて気さくだった。実は僕は彼が『ドンファン』(95)という映画で共演したマーロン・ブランドの大ファンで、ブランドについていろいろ教えてもらったんだ。
ジョニーはブランドの口真似をしながら教えてくれたよ。最高に楽しかった(笑)。
クイニー:そうなの。ジョニーって凄く親しみやすいの。
でも、あたしはグリンデルバルドのメイク、とりわけあの目(右目が灰色で、左目が黒)! あの目でジョニーが現れたときは、思わず目を逸らしちゃったくらいよ。
本人は「へーイ」なんて言って思いっきり普通なんだけど、本当に怖くて。
オタクで変人がヒーローになる映画についてどう思う?
ーーオタクのダンさんから見て、ニュートのようなオタクで変人がヒーローになる映画についてはどう思いますか?