「お水ください」と言えない子の場合
子どもが、喉が渇いている様子でした。子どもが何も言っていないのに水を差しだすママ。また、「ママ、水」と単語を言っただけで、サッと水を出すママ。
こういう子は外でも他人である先生に向かって「先生、おしっこ」「先生、水」と叫んでいたりします。家庭でどういう会話をしているか、このような場面で垣間見ることができます。
解決策
そんなときは「え?意味わかんないんだけど?ママは水ではありません」「水がどうしたの?」と言いましょう。そして「お水ちょうだい」と言うまで待っていましょう。
そうすることで、主語、述語をきちんと入れた言葉を話せるようになりますよ。
「ハン、ハン」ってなに?
中学生でも職員室に入ってきて「先生、ハン、ハン」と叫んでいる生徒がいます。「なんのこっちゃ」と思い担任が聞き返すと、「先生の署名のハンコがほしい」ということでした。「先生、ここにハンコを押してください」ときちんと喋ってほしいですよね。
思春期を迎えて急にこうなるのではありません。小さい頃からの言葉の環境ってとっても大切ですので、意識しで自分で言わせるようにしてみましょうね。
それから、整理整頓が大好きで全部やってしまうママは、子どもにも是非、やらせてください。
親が全部やってしまうと、家はモデルルームみたいなのに、子どもの学校のロッカーや机の中からアコーディオン状態のプリントや、カビたパンが出てくるようになってしまいますよ。
子どもの語彙を増やすには
「子どもの語彙を増やすために言葉のシャワーをたくさん浴びせましょう」とよく言われます。でも、これは浴びせるだけでいいのです。
子どもが言わなくてはならない言葉を横取りしてはなりません。言葉の過保護により、子どもは「自分が言わなくてもママが代弁してくれる」と思い、ますます話をする必要がなくなってしまうからです。
察しが良すぎる親の子は、自分が言わなくてもやらなくても親が動いてくれるので、ある意味、楽なんです。でも、これではママが居ない場所で子ども自身が困ることになってしまいます。
「ママもお喋りだけれど、子どもにも喋らせる」「何をほしいかわかっていても、子どもが言ってくるまで動かない」…こうしていると、言われなくても行動したり、お喋りするようにだんだんとなってきますよ。(過去記事「いい奥さんの子ほど困った子になる理由」)
但し、言葉の先取りをしない工夫をしてもあまり喋らない場合もあります。元々口数の少ない性格の子もいますから、あまり神経質にならないことも大切です。