子どもの習い事として注目を集めているプログラミング教育を知る前後編。
『子どもを億万長者にしたければプログラミングの基礎を教えなさい』の著書であるエンジニアの松林弘治氏に、プログラミング教育のメリット、始めるのに最適な時期などをうかがってみました。

前編:「子どもを億万長者にする方法」を、話題のプログラミング教育本の著者に聞いてみた

後編では、おすすめのプログラミング言語や、実際に体験できる教室やイベントなどを紹介していきます。 

『子どもを億万長者にしたければプログラミングの基礎を教えなさい』
松林 弘治 (著)KADOKAWA/メディアファクトリー (2015/2/20)

子ども向けプログラミング教育が注目されている背景から、プログラミング教育のメリット、さらに家庭で手軽にできるプログラミング的思考、入門向け言語までを網羅した1冊。著者の松林弘治氏は『インスタグラム』の日本語化などに携わったフリーのエンジニア。小学2年生の娘とともに様々なプログラミング教育を実践している。

子供におすすめのプログラミング教育はどれ?

――年齢別におすすめのプログラミング言語はなんでしょうか。

松林氏:まず幼児であれば、最初は「ビスケット」「スクラッチ」ですね。

プログラミング言語で何ができるかということより、操作をするための障壁がより低いもの、キーボードを使わなくてもよいということが大きいことだと思います。

スクラッチもキーで入力しなければいけない部分がありますので。ビスケットは絵を描いて、配置していくだけなので、操作は問題ないかなと思います。

――昨年登場したスクラッチジュニアは、従来のスクラッチとどう違うのでしょうか。

スクラッチよりもっと単純化されていて、タブレット用ですのでタッチで操作します。

文字を入力する必要はなく、見た目は『マインドストーム』に似ています。繰り返しはありますが、幼児には難しい条件分岐や変数操作がほとんどありません。

文字はほとんど使われておらず、アイコンにイラストが描かれているので、字が読めない年齢の子どもでも操作ができます。そして、文字が読めるようになったら、スクラッチに移行していくというわけです。

『ScratchJr(スクラッチジュニア)』。
スクラッチの操作をよりビジュアル化した、幼児向けのプログラミング言語。対象年齢は5~7歳。