上手さにスピード感、華やかさ…すべて持っている宮原健斗選手(全日本プロレス)
団体の“顔”としてエースであり続ける宮原健斗選手。186cmの長身に長い手脚、均整の取れたシュッとした身体は、とにかく動きが速くて、上手いプロレスを見せてくれます。
尾崎さんは宮原選手のことをこう表現します。
「宮原選手は掴みどころがありません。ドライかと思えば、時折、熱い思いを見せたり、ポジティブの権化のようでいて、ネガティブな発言をしたり、ナルシストっぽく見えるけど謙虚だったり。
ただ、軸としてブレないのは飽くなき向上心を持ち続けているところです。名実共に全日本プロレスのエースでありながら、自分が目指す域の1/1000にも達していない、と話すくらいなので」
太陽のような印象で、確かな実力と人気を持ち、宮原選手にしか出せない華やかさで魅せる。キメ台詞は「全日本プロレス、最高ですかー!」。
試合中の研ぎ澄まされた動きはもちろん、入場時も試合後のマイクパフォーマンスでも楽しませてくれる、柔軟性のある素晴らしいアスリートです。
「この連載が始まるまで、わたしは新日本プロレスとDDTプロレスリングを中心に観戦していました。けれど、この連載で次々といろいろな団体の選手の名前が挙がるにつれて、プロレスの幅の広さを知るようになりました。
いま特定の団体しか観ていないという人に、ぜひこの本を読んでいただきたいです。きっと、いままで抱いていたプロレス観がひっくり返ります!」と尾崎さん。
連載中にどのような状況で、どんな思いで書いていたかを綴る、30代女性著者のモノローグにも心が揺さぶられます。プロレスビギナー女性はもちろん、どっぷりプロレスの魅力にハマっている女性にも読んでほしい1冊です。
尾崎ムギ子さん
1982年4月11日、東京都生まれ。上智大学外国語学部卒業後、リクルートに入社。求人広告制作に携わり、2008年にフリーライターに。「日刊SPA!」「ダ・ヴィンチ」などでプロレスの記事を中心に執筆。プロレス本の編集・構成も手がける。『最強レスラー数珠つなぎ』(イースト・プレス)がデビュー作となる。ツイッターは@ozaki_mugiko
※画像は各団体(選手)から提供いただき、掲載しています。