少しでも減らしたいこの感情
脳科学者の茂木健一郎さんも著書の中で「幸せとは絶対的なものではなく相対的なもの、つまり他人との比較で感じるものだ」と書いています。
でも、悲しいかな、世の中は平等ではありません。
- どんなに給料上がっても、上には上がいて下には下がいる
- 成績良くなっても、上には上がいて下には下がいる
他人の子どもとの比較、“相対評価”ばかりしていたら、幸せを感じることはできません。
本能ともいえるこれらの感情を増幅させないためには、子育てしているときわが子に次のような言葉をかけるのを控えた方がよいかもしれません。
- ×「どうして皆が出来ていることがあなたは出来ないの」
- ×「○○ちゃんを見習ってあなたも頑張りなさい」
また、子どもを褒めるときも
- ×「○○君は努力していなかったから成績が悪いのね。その点、あなたは一生懸命お勉強していたから満点がとれたのね。偉い!偉い!」
- ×「○○君は悪い子ね。真似をしちゃダメよ」
というような言い方をしていると、自分がうまくいかないとき、もろくも崩れやすい自尊感情が育ってしまうので自信のない子になってしまいます。
自分が好きでいられる子どもに育てよう
「赤ちゃんがお腹にいた頃は、元気に生まれてきてくれれば、それで十分」と誰もが思います。でも、生まれてからは、あれができない、これができないと比べる病を発症してしまうのですね。
でも、少しでも子どもがお腹にいた頃の自分の気持ちを持続しましょう。
そして、「こうであれば幸せだろう」という親の価値観を押し付けず、他の子と比べず、“ありのままのわが子”を受け入れましょう。
そうすると、子どもも大人になった時、自分にないものを嘆くことなく、他人を妬むこともなく「自分は生きているだけで価値がある」という自尊感情を持つことが出来ます。
「自分が好きであること」は後の人生でどれだけ失敗しても、壁にぶち当たっても、乗り越えられる力となります。
そんな子育てこそ、「子育てが成功した」と言えるのではないかと筆者は思います。
皆さんは他人と比べること、どう思いますか?