©あべゆみこ

お友達と喧嘩をして泣いて訴えてきたときも「喧嘩をしないで仲良くしないとダメでしょ」といきなり指示するのではなく「喧嘩して悲しくなっちゃったんだね」と言ってやりましょう。

そして、どうやって友達とうまく遊ぶことができるか伝えてあげましょう。

子どもが発した言葉の最後に、“の”を付けてみよう

子どもが「幼稚園に行きたくない」と騒いだとき

  • ×「どうして行きたくないの、誰かに苛められているの」の追求型
  • ×「頑張って行こうよ」の説得型
  • ×「お友達だって行っているのよ。太郎だけ行かないなんてダメよ」の脅迫型
  • ×「○○先生のことが嫌なのね、今度 保護者会で言っておいてあげるから」の同情型

これらはお薦めしません。

こんな時は子どもが発した言葉の最後に“の”を付けてみてください。一瞬で寄り添う言葉に変身します。

「そう、幼稚園行きたくないの」

子どもはママに自分の気持ちを分かってもらえたと感じます。そして、行きたくない理由を自ら話してくれたりします。自分の気持ちを整理整頓でき、気持ちがすっきりして登園するかもしれません。

「これ食べたくない」と叫んだときも「食べないとダメ!」ではなく、「食べたくないんだね。(=子どもの気持ちを受け止める)でも、一かけだけ食べてみよう」と言いましょう。

カウンセラー的言葉かけが大事

うつ病患者が診察に訪れたとき精神科医やカウンセラーは決して意見はしません。

患者が「夜眠れないくらい辛いんです」「死にたくなるんです」と訴えてきたとき「そんなこと考えてはダメですよ」とか「元気を出しなさい」「頑張りなさい」と叱咤激励はしません。

もし、これらの言葉をかけてしまったら患者は「どうこれ以上頑張れって言うの?誰も私の苦しみなんか理解してくれない」と追い込まれてしまいます。「そんなこと言わないで元気を出しなさい」の言葉は自殺の引き金になるとも言われています。励ましは禁物なのです。

こんなとき、心の治療の専門家は患者の気持ちに寄り添い「辛いんですね」「死にたい気持ちになってしまうんですね」「元気が出ないんですね」と返します。すると患者は共感してもらえたと感じ、治療を受け入れることが出来ます。

些細な事でも子どもにとっては一大事!優しく声かけを

転んだらどう考えたって痛いわけです。大人にとっては些細な事でも子どもには一大事です。

そんなときは「ああ、痛かったね。バンドエイド貼ろうね」とだけ優しく声をかけましょう。ママに気持ちを受け止めてもらえた子どもは「ああ、ママに痛みをわかってもらえた。痛いけれども耐えて我慢しよう」と結果的に強い子になるでしょう。

人として自然に湧き起る感情に蓋をする癖をつけてしまうと、“思ったことを言えない”人に育ってしまうかもしれません。

子どもの態度に瞬間湯沸かし器のように反応しないようにしましょうね。