“イクメン”を目指し、途方に暮れるパパたち…
光畑:実は仕事柄、「イクメン講座」に講師として招かれることも多いのですが(笑)。
そこではまず、こんな話から始めています。
「いいですか、ママは、皆さんが何をやっても気に入りません。」
例えば、お料理。
どんなに一生懸命作ったって「まずい」、流しやお皿にちょっぴりでも汚れが残っていれば「片付けができてない」、張り切って買い物から手伝ったつもりが「高い食材ばっかり選んできて無駄」……
じゃあ完璧にやってみせればどうなのかといえば、味も洗い物もコストも100点満点の出来でも、それはそれでオモシロくない。
つまり、何をやってもダメなんですね(笑)。
――それ、分かる気もします(笑)。でもいきなりそんな現実を語られたら、パパさんたち、ドン引きじゃありませんか。
光畑:明らかに皆さん、困惑した顔をされます。じゃあ、どうすりゃいいんだと。
ママのために、子どものために“イクメン”になろうと思ってセミナーにだって参加しているのに、ダメ出しばっかりされるんじゃあ、さすがに凹む。
“イクメン”になるには、ママの不満をすべて受け入れて、小言も何もかも全部我慢しなきゃいけないものなんですか、と。
――我慢?前回のインタビュー「ラクな子育てが幸せな子どもをつくる」のキーワードが、また登場しました。
光畑:そうなんです。今度はパパの“我慢”です。
ママが昼間、育児と家事で自宅に閉じ込められている時間の“我慢”に比べたら、そのくらいの“我慢”はなんでもない!パパはそのくらい“我慢”するのが当然、みたいな……。
でも、これって悪循環ではないですか。ママは子どものために我慢、パパもママと子どものために我慢。
本来「子どもの幸せ」のために絶対に必要なママとパパの笑顔が、またまた遠ざかってしまうというか。
――ママのみならずパパまでも、一緒に鬱々としてしまいそう。
光畑:だからこそ!ここでこそ!!パパの出番なんです!!!