パパがいま、ママと赤ちゃんのためにできること
光畑:冒頭でも話題に上りましたが「ママの話を聞いてあげる」、まずはそれもいいでしょう。でもこれは、落ち込みがちなママへの対応として重要なのは言うまでもありませんが、あくまでも対処療法というか。問題の、根本の解決にはならないワケで。
それであればいっそのこと、負のスパイラルのスタートともいうべきママの、もともとの“我慢”を、パパが取り除いてあげたらどうでしょうか。
どうしても内向きになってしまいがちな育児中のママの生活を、外に向けて開く後押しをしてあげてほしいのです。前回もお話したママの“ガラスの天井”を外からノックして、できることなら壊しちゃってほしい!
“イクメン”ブームで怖いなぁと思うのは時々、パパの立ち位置が“外”であることを悪とするような、そんなイメージが語られることです。
それはむしろ逆で、もちろん“内”を無視することは論外としても、常に“外”とつながっていて、視線が“外”を向いているパパだからこそ、そのままでママと子どものためにできることがあるのでは?
ママの目線を、外へ向かせる。そのきっかけを、パパがつくる。
夫婦で、内を向いてしまうことはありません。パパとママが揃って、育児での負のスパイラルにハマってしまってしまうことはないのです。
――ママと子どもの幸せのために、パパができることは育児や家事ばかりではないんですね。
光畑:これは経済学をご専門に研究されている、あるパパさんから伺ったお話なのですが、その方はご自分にお子さんができてから、毎日ご帰宅後にママの話を1~2時間、聴いてあげていたそうです。
それがママの心身の健康を保つために、どうしても必要なケアだったから。
でもある日、授乳服をプレゼントしてみたら、ママが赤ちゃんを連れて気軽にお出かけをするようになった。そうしたら育児に鬱々とすることもなくなって、毎晩のケアが要らなくなったというんですね。
「経済効率として大歓迎ですよ」なんて言い方は如何にもエコノミストらしいですが(笑)、ママに笑顔が増えて、赤ちゃんもゴキゲンで、パパも心配や不安でいっぱいいっぱいのトークを聞かされることが減れば、お互いに、みーんなハッピーですよね。