--さあ、佐江ちゃん。今回もよろしくお願いします。
よろしくお願いします!
--いよいよ開幕したブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season2。今回は、前半でこのお話を、後半では、年末年始の出来事を振り返っていきたいと思います。
はい!
--この回が更新される頃には、すでに初日を迎えていますね。実際に今、このお話を聞いているのは1/23(木)ですから、あと1週間ほどで本番です。
そうですね。本当にあっという間です。
前回の「ミラチャイ☆」取材の翌日に、海外から振付師さんが来日されて。その日から、「こんなに最初からハードなんだ! 」っていうくらい、お稽古場の空気感も一段と引き締まって、集中的に稽古が始まりました。
私は年末に福岡で舞台があったので、その間、お稽古に行けていない1週間があって。「ああ、どうしよう… 」って、思っていたんですが、行けていなかったことを忘れさせてもらえるくらい、集中的に稽古をしていました。
--前回の取材がクリスマスの日でしたから、その翌日からですね。
はい。その稽古に間に合って参加できて、本当によかったと思いました。もし、そこから出ることができなかったら、逆に、“その後がきつかっただろうなぁ”って。
--今回の舞台では、「ダンスの難しさ」について話していましたが、集中的な稽古で、気になっていた課題はクリアできましたか?
いや…、さらに課題が増えました(笑)
Season1を観たときに、その前に上演されていた海外キャスト版の皆さんがやっていた振りを再現している感じがしたので、それはそれですごいと思って観ていたんです。
ふたつの舞台を、ほとんど間を空けずに観ていたので、鮮明に記憶が残っていたから。「あれ? 動きが一緒だ!」って、覚えていたことがたくさんあって。びっくりするくらいすごかったんです。
だから振付師さんが来るまでは、ずっと、「それと同じものをやるんだ」って、Season2の皆は思っていたんです。でも、振付師さんが、「Season1と比べないで。あなたたちは、あなたたちのウエスト・サイド・ストーリーなんだから」って、言ってくださって。
なので、すごくありがたい思いで、キャストは皆、心を寄せて彼に付いていっているという感じでした。
振付師さんはフリオ・モンヘさんといって、プエルトリコ出身の方なんです。
『ウエスト・サイド・ストーリー』のテーマにもなっている「移民の対立」とか、「差別」とかについて、「この時代には、こういうことがあったんだよ」って、フリオの経験から直接話してくださって。
本当に、その時代、その場に生きていた人が、「自分の子どもの頃は、こうだったんだ」って話をしてくれて。それを聞くことによって、役者にも、その「リアルな風景」が見えるようになってきたんです。
フリオの話の1つひとつが、Season2のこのチームをまとめてくれたって、すごく感じています。
フリオは演出家でありながら、本当にチャーミングな方でもあって。私は海外の演出家さんとお仕事するのは初めてなんですが、パッとやる踊りだったり、「こういう感じでセリフを言うんだよ」って言ったりすることが、正解しか詰まってないんです! 本当にすごくて。
ただ、フリオがやってくれているのを見ていて、“わかる、わかる”とは思うんです。だけど、今、一番乗り越えなきゃいけない壁があって…。
--その壁とは…?
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