「ケランチム」は、どんな味?

円盤で焼いていた卵焼きが固まったので、トングで3つに切り分けてひっくり返す。

ケランチム/カンホドン白丁

裏面が焼けたところで取り皿に取り、実食。

ケランチム/カンホドン白丁

卵焼きのようだが、ふわふわとした食感は明石焼きに近いかも。だしを含んでいるのでそのままでもかなり美味い。だしは企業秘密だそうだ。円盤のとなりで焼いていたコーンチーズもいけます。

卵焼きをつまみながら焼肉を食べるのは初めて。焼肉屋に来て、卵焼きを褒めるのも気が引けるが、これはいい。

韓国に日本のような卵焼きがあるのかどうか審らかではないが、カン・ホドンさんは日本のお弁当に入っているような卵焼きが大好物なのかもしれない。

「ケランリングはカン・ホドンさんが考案したものです」とスタッフが教えてくれた。

卵焼きに感動していたら、サムギプサルが食べごろ。スタッフがハサミで切り分けてくれた。

サムギプサル/カンホドン白丁

牛肉もいいが、食べ慣れた豚バラ肉はやっぱり美味い。

続いて「にんにく丸腸焼き」(2本780円)をオーダー。

にんにく丸腸焼き/カンホドン白丁

この丸腸が絶品だった。専用のタレが絶妙。よく焼けたトロトロの丸腸を、やや甘いタレにつけたら、めちゃくちゃ美味い。いくらでも食べられそうだ。

にんにく丸腸焼き/カンホドン白丁

最後にもう一品。「味付け豚バラ焼き」(1,380円)を食べることにした。
手のひらサイズで、なかなかデカイ。

味付け豚バラ焼き/カンホドン白丁

程よく焼ける前にハサミで切ってくれた。ご飯と一緒に食べると美味いかもしれない。

予算はひとり3,000円ぐらい。手頃な料金で、韓国の庶民がふつうに食べているような伝統的な料理を堪能できる。

オープンして2週間ほどだったが、夕方、複数の団体客が来ていた。ここに来たら焼肉と一緒に、ケランリングセットを試すべき。

ケランリング、いいかも。日本でも流行りそうな予感がする。

カンホドン白丁(ぺくちょん)
住所/東京都新宿区大久保1-16-24 楽園会館 B1F
電03-6380-2929
営業時間/11:00~23:00
無休 すべて税別

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。