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焼肉とステーキの違いはなにか。
<「肉を焼いたもの。また、牛や豚などの肉や内臓にたれをつけ、直火で焼きながら食べる料理」が焼肉。「厚切りの肉や魚を焼いた料理」がステーキ。と、『大辞泉』(小学館)>にある。
なんでこんなことを書くのかというと、目の前に置かれた肉が焼肉なのか、ステーキなのか、大いに悩んだからなのであります。
数センチはあろうかという分厚い牛タン、分厚いハラミ、分厚いヒレが目の前に登場した。「焼肉ここから」が名物にしている「伝説盛り」である。
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この店では、3つの肉をたれをつけずに焼く。火加減が難しいことから、「伝説盛り」はスタッフが焼いてくれる。
『大辞泉』に従えば、もうこれは焼肉の範疇ではない。ステーキである。いや、断固ステーキと呼ぶべきである。牛タン2枚、ハラミ2枚、ヒレ1枚。計約450gで4,980円。
えっ…、まさか牛タンが…
焼肉屋でいちばん先に焼くのは牛タン。脂が少ない牛タンは、脂がこってりとしたカルビなどよりも先に食べたほうがおいしいこともあり、真っ先に頼む。
その牛タンは大半の店が数ミリに薄く切ったものを供している。厚切りを謳う店でもせいぜい1センチがいいところ。両面を焼いたら、レモン汁をつけて賞味する。自分の場合、火力にもよるが、焼き時間はせいぜい1分。
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ところが、「伝説盛り」の牛タンはとにかく厚い。両面を焼いた後、牛タンの短辺(と呼ぶのかどうかわからないけど)を焼いてから、長辺も焼く(正確には焼いてくれる、だね)。
このとき、目の前で信じられないことが起こった。
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