――ロシア好きの方が多いんでしょうか?
大森「場所柄、学生さんが3割ですね。メイド喫茶好きの方が3割くらいいらして…。海外からのお客さんも多いんですよ。香港や台湾、中国本土の方も。」
――おお、かなり国際色豊かですね。
大森「10パーセントぐらいは、普段使いでいらっしゃるロシア出身の方ですね。ニュースで取り上げていただいたのを見て、食べに行こうか!と来てくださるようです。」
――ロシア出身の方の反応はいかがですか?
大森「ウチで出している料理は、本当に家庭料理なんですよ。だから、懐かしい味だと言ってくれますね。」
――メイドカフェで出てくるフードメニューのイメージとは全然違うように感じました。ロシア料理専門店にも引けを取らないような…。
大森「ありがとうございます。材料もしっかりしたものを選んでいるし、だしもしっかり取っているんですよ。丁寧に料理しています。」
――ボルシチの深い味わいは衝撃でした。
大森「かなり手をかけています。骨付きの肉を煮込むところから始めて、食材もしっかり選んで…。ビーツも試行錯誤して、今のものに出会いました。最初はなかなかいい色が出なかったんです。ボルシチは、ちょっといいところまで行ったと思います。」
ロシアの実家に電話して、お母さんやおばあちゃんに聞いたレシピ
――うーん、かなりこだわっているんですね。
大森「逆に、ピロシキはまだまだなんですよ…。パンを使うので、なかなか難しいんです。気温や湿度も関係してくるし、粉や発酵も…。パン作りは、工夫のし甲斐がいろいろあって、方向性がひとつじゃない、360度のものなんですよね。」
――まさか、こんな本格的にやってらっしゃるとは!
大森「メイドがロシアの実家に電話して、お母さんやおばあちゃんに聞いているんですよ。だから、本当に家庭料理なんですよね。このシャルロッカも、日本のケーキとはずいぶん感じが違いますよね。でも、すごく食べやすい。」
――まさに、優しい家庭の味ですね。他におススメメニューがあれば教えてください。
大森「このビーツのサラダ、ヴィネグレットはロシアの家庭料理の中でも定番ですね。このチョココバサもすごく手がかかるお菓子ですが、とても美味しいですよ。
そうそう、牛肉とそばの実のやわらかご飯、これも意外においしいんですよ。塩と胡椒だけで味付けしてあります。」
――興味を惹かれるメニューばかりです! ロシアのお酒もあるとか。
大森「はい、こちらのバルティカビールはヨーロッパでも賞を取ったビールです。もちろんウォッカもありますよ。お酒に一番合うメニューは、このマヨチーズのハム巻きです。ロシア料理っぽくはないですが(笑)、美味しいですよ!」