まさにドラゴン!大ボリュームの一品

皿に盛り、フライドニンニクでドラゴンのヒレをあしらえば、ドラゴンステーキの完成。

ハラミならではの食感を楽しめる。ややボリュームがあるが、男性ならまず完食できるはずだ。

ドラゴンステーキ(300グラム、2,680円)

「ドラゴンステーキは単品でもオーダーできますが、3月1日からスタートするパーティープランでも召し上がっていただけます」

パーティープランは、2時間飲み放題付きのコースだ。

前菜(プロシュート、パルミジャーノ、イチジクのドライフルーツ、ルッコラの盛り合せ)、バーニャカウダ、ブルスケッタ、小エビとベーコンのアヒージョ、ドラゴンステーキ、パスタ、デザートの計7品が付いて3,980円(1名分)。

 

パスタ専門店だけにパスタは自信作揃いだ。パーティープランの場合、「渡り蟹の濃厚トマトクリーム」や「タパス風スパゲッティ」(シーフードパスタ)などの中からパスタを選べるが、渾身のミートソースを頼みたい。

1年間の試行錯誤の末、やっと納得の行くソースが完成した。その名も「本気のミートソース」。

「ミートソースはシンプルな料理だけに奥が深く、なかなかおいしいミートソースができませんでした。パスタ専門店として満を持して、新メニューを提案させていただきます」

本気のミートソース(ランチはドリンク付きで1,000円)

まだ薪ストーブを使っていた時代、ミートソース、すなわちラグーがイタリアで生まれた。

肉の切れ端や、硬い肉を鍋に入れ、ストーブの上で時間をかけて煮込む。弱火で長時間煮込むため、肉が柔らかくなり、肉の濃厚なだしを含んだラグーになる。それが煮込み料理、ラグーの原点である。

タパス&タパスでは、合挽き肉の他、干し椎茸の戻し汁、トマト水煮、玉ねぎ、ベーコン、赤ワイン、隠し味にやや甘めの九州醤油を鍋に入れ、6時間ことことと煮込む。丁寧に作ることで奥深く、濃厚な味わいのミートソースに仕上げている。

「セントラルキッチンで作っているのか」と尋ねたところ、鈴木シェフは首をふった。「各店舗でコックが時間をかけて仕込んでいます」と胸を張った。

これまであちこちでミートソースを賞味してきたが、近年まれに見る秀作。これだけ食べに行く価値があると言っても過言ではない。

パーティープランは生ビールやハイボールなどの用意もあるが、ミートソースにはイタリア産赤ワインを頼みたい。

なお、パーティープランは基本4名からだが、3名以上ならフレキシブルに対応してくれるという。春先の歓送迎会や、飲み会に利用したい(要予約)。

 

上記のパスタ以外の、肉料理と、飲み放題付きパーティープラン(3月1日スタート)は、大森山王店、渋谷宮益坂店、用賀店、目黒店、川崎DICE前店、津田沼店の6店舗でオーダーできる。

各店舗の住所や電話番号、営業時間などは、タパス&タパスのHPを見てください。

※価格はすべて税込み。

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。