睡眠をきちんととり、ストレスや疲労を溜めこまない

大竹「これは、効果が期待できるといわれています。睡眠不足は様々な弊害を起こしますが、インフルエンザについても感染のリスクを高めるといわれています」

運動しない人はインフルエンザにかかりやすくなる

大竹「これは事実です。やはり、多少運動している人は、風邪をひきにくいことがわかっています。

ただし、ハードに運動するアスリートは、むしろ風邪を引きやすくなることがわかっています。

特に2時間以上栄養を取らずに運動している方や、1週間に30キロ以上走る方は2倍以上風邪を引きやすくなるといわれています」

「免疫力を高める方法」は「女子力を高める方法」のようにあいまいなもの

大竹「また、免疫力を高めることでインフルエンザを予防しようという方法を耳にしますが、はっきり言って、科学的根拠がないものが大多数です。

そもそも、免疫力は女子力と同じで数値化できないんですね。
女子力が高いというのは、なんとなくわかるけど、AさんとBさんの女子力に点数をつけることはできないでしょう?それと同じなんですね。

そもそも、免疫力が上がりすぎると、アレルギーのような状態を引き起こします。

また、一般的に免疫力があがったというのは、免疫機能を司っている一部のデータが上がったというだけで、免疫力全体が上がったかどうかはわからないんです。

だから、免疫力をうたう健康法があったら、疑問視したほうがいいですね」

食生活を意識し、栄養バランスに気を付ける

大竹「これは正しいといえます。ただし、この食品さえ食べれば、風邪やインフルエンザの予防や治療ができるという方法はありません」

ビタミンCが風邪に良い?

大竹「ビタミンCが風邪に良いという話がありますが、運動する方がとれば多少は効果があるものの、ふつうに生活している方は、ほとんど効果がないといわれています」

一部のヨーグルトは、インフルエンザの予防効果が研究で確認されている

大竹「一部のヨーグルトは、風邪だけでなくインフルエンザの予防効果があるという研究結果が報告されています。

ただし、3ヶ月から半年程度食べ続けて予防効果が得られるのではないかといわれていますので、かなり気長な話ですね」

研究段階だが「マイタケ」に寄せられている期待

大竹「ヨーグルトは、予防面について期待できるとされている食材ですが、インフルエンザにかかった時に治療効果を高める期待が寄せられている食材もあります。マイタケがその一つです。

富山大学と雪国まいたけの共同データによると、マウスを使った実験では、マイタケα-グルカンという成分が、インフルエンザ治療薬タミフルに抵抗するインフルエンザウイルスを抑える効果が確認されています。

マウスで効果が出たから、人間に効果があるとは限らないのではないかという意見もあります。
確かにそうですが、比較対象実験を行って、効果が確認されているのは事実です。

また、マイタケは食物繊維も多く、特に多くの女性の方が悩むお通じの問題にも良い影響を与えるのは間違いありません。

お通じが改善されるなら、腸内環境を整え、体の抵抗力を改善してくれる可能性は大いにありえます。
なによりアレルギーがない方なら健康被害が出ることがありません。

マイタケは、年間を通じて入手しやすい上に、食べやすい味の食材です。

したがって、毎日の食生活に、マイタケを取り入れてみるのは悪いことではないと思います」

福岡県北九州市生まれ 93年から週刊誌・書籍のライターとして活動。救急医療の現場取材・社会保障問題といった社会派な記事から料理、食べ歩き、映画論評まで執筆ジャンルは様々。児童文学作品を上梓する傍ら、フードコーディネーターとしてメニュー開発なども行う。近著に「さぼちゃんのおぼうし」「うちの職場は隠れブラックかも」。ブログhttp://nomichan2001.cocolog-nifty.com/epsiloncafe/