子どもがたまに幼稚園に行くのを嫌がる、幼稚園でお友達とトラブルを起こすなど、幼稚園に関してちょっと心配なこともあるかもしれません。

特にトラブルがなくとも、幼稚園で我が子がどんな様子かは、気になるものですよね。

そんなとき、幼稚園の先生ともっとコミュニケーションがとれたら、ママの気持ちも変わってくるかもしれません。普段から幼稚園とは連絡帳などで連絡を取り合っているものの、悩みを相談してみたいというケースもあるでしょう。

そこで今回は、元幼稚園教諭の女性に、先生と保護者との関係にまつわるホンネを聞いてみました! ぜひ日頃の園や先生とのコミュニケーションの参考にしてみてくださいね!

元幼稚園の先生に聞く!ママたちとの関係についてのホンネQ&A

普段なかなか聞けない、ママたちとの関係のこと。幼稚園の先生は、どう考えているのでしょうか? 元幼稚園教諭で、現在は保育家、子育て心理カウンセラーとして活躍する新田純子さんに、ホンネを聞いてみました!

――幼稚園の先生時代、ママたちとどのような関係を持ちたいと思っていましたか?

新田純子さん(以下、新田)「もちろんいい関係です!これはママたちも皆、同じ気持ちなのではないでしょうか。

ママと先生の関係に限ったことではなく、家庭でも、職場でも、ママ友同士でも、すべての人間関係のおいて『いい関係』を持ちたいと誰もが思っているはずです。

幼稚園生活において、保護者と園がどのような関係であることがいい関係かというと、それは上下のない関係です。園と家庭が二人三脚をしていくイメージです。

息を合わせて、歩みも合わせて、一緒にお子さんの生きる力がより広がっていくようにする。子どもの人生の主役は子ども本人です。その主役がより輝けるように、スポットライトを当てたり、場を整えたりするのが親や先生の裏方の役割。

裏方は息を合わせて二人三脚でいきたいと思っています」

――幼稚園の先生として、実はママたちに「これが聞きたかった!」ということありますか?

新田「私自身の経験から、園側として、保護者がとらえる『いい・わるい』の枠を取り払って、子どもたちの家での姿そのものを聞きたいと思っていました。

子どもたちの姿に『いい姿・わるい姿』はありません。『いい・わるい』に振り分けている大人がいるだけです。

特に、喜怒哀楽の表現の仕方は、その子の本質を知る上でとても参考になるので、どんなとき喜んで、どんなときに怒って、どんなときに哀しんで、どんなときに楽しんでいるか、ぜひ聞かせてほしかったですね」

――ママからの相談はOKですか?実際どんな相談がありますか?

新田「相談から生まれるやり取りから、互いの心を知ることができると思っています。もちろん、相談は大歓迎です。

実際に受ける相談はさまざまで、家庭での子どもへの接し方といった基本的なことから、園や地域で起きる友だちとのトラブルといった心の成長にかかわる相談、夫婦関係、義理のご両親との関係にまつわる相談など、本当にバラエティに飛んでいました。

ただ、どのジャンルの質問であっても、結局は、ママがそれをどうとらえているか、つまり、ママの心のあり方に行き着きます。

ですから、『こんな質問、先生にする内容じゃないかな』と引っ込めてしまわず、心をオープンにして、ぜひどんなことでも相談してみるのをおすすめします」

幼稚園の先生とのいい関係の築き方

ママの中には、幼稚園の先生といい関係を築きたいと思っている人もいるかもしれません。でも、関係の築き方が分からない、という場合もあるでしょう。

そんなママにアドバイスをしていただきました。

新田「先ほどもお伝えしましたが、いい関係とは二人三脚できる関係です。息を合わせて二人三脚するには相手を信頼してゆだねる、ゆだねられる空気が必要。

大切な我が子を長時間預けるわけですから『この園なら』と信頼しておまかせできる関係を、誰もが望んでいるはずです。

そのためには“オープンマインド”でいくことが一番です。必要以上によく見せようとか、必要以上にへりくだるとかはやめましょう。お互いに疲れるだけです。

人というのは相手が自分にどこまで心を開いているか、非言語でキャッチする能力が備わっているものです。どんなにカッコつけてもバレています。これは先生にも同じことが言えますね。

ですから、出会いからオープンマインドで、自然体な自分で『はじめまして』をすることが結果的に末長くいい関係を保つ秘訣だと思います」