英語もプログラミングも早期から身につけさせて、あの有名校や有名大学に合格させたい。そして社会に出ればエリートになり、素敵な人と出逢って将来は子どもを生んで幸せに暮らしてほしい。

そんな親としての思いから、子どもにたくさんのことを教えようとするものの、ふと、何が大事なのかわからなくなることもあるかもしれません。

そんなママに向け、最も大事なことは何なのか、気づきを与えてくれるのが、自ら3人の子どもを育て上げ、子育て本『子育てはガマンしない』の著者であり、2,000人以上の子育て相談を解決に導いた平塚さとみさん。

自身の子育てエピソードや、「5歳までに教えてほしい3つのこと」を教えていただきました。子育ての先輩ママの一つの意見として、参考になりそうです。

何でも先回りしてやってあげていたら、うまく言葉を発せない子どもに…

平塚さんの子育てポリシーは、「子育ては無理せず、肩の力を抜いて行うこと」であり、がんばりすぎるママに「力を抜いて」と呼びかけています。それは自身の子育て経験も影響しているようです。

平塚さとみさん(以下、平塚)「私は、CAとして働いていた頃、5年間ずっと、どれだけお客様の良くすることを先回りしてサービス差し上げられるかをテストされ、評価を受け続けてきました。

結婚して子どもを産んだ後も、子どもに対して同じように何でも先回りして準備していたところ、あるとき、子どもが小学校1年生になったときに、うまく言葉を発せられない状態になってしまったのです。

そして相談した先生の言葉をきっかけに、自分ががんばるやり方から、そっと子どもの行動を見守るというスタイルに変えたところ、やがて息子も普通に言葉を発することができるようになりました。

その経験をもとに、私は必死に子育ての勉強をはじめました。あのまま先導し、子どもの行く道に転がる石を拾い、整地を歩かせ続けていたら、今頃子どもがどうなっていたかと思うとぞっとします。

同じように、子どものためと信じてがんばりすぎているママ、自分を殺して子どもに集中しているママたちに、私が先生に教えていただいたことや、学んだことを伝えたいと思っています。

子育ては、次から次へと手を出す『足し算』ではなく『引き算』で考える。子育ては無理せず、肩の力を抜いて行うこと。これが私の子育ての方針です」

5歳までに教えてほしい3つのこと

そんな平塚さんが子育て中のママにアドバイスしていることの一つが、5歳までに教えたい3つのこと。社会で成功する大人になるように育てるためには、5歳までに3つ大切なことを教える必要があると平塚さんは話します。

平塚「あるとき、国家ビジョン研究会の中西真彦代表顧問から、『人は、生まれ育つ環境や親は選べないが、子どものころに、この3つだけでもきちんと教えられたら、人生はうまくいくものです』と教えられました。

  1. 嘘をつかない
  2. 弱いものいじめをしない
  3. 人のものをとらない、人を利用しない

その3つは、私自身の子育てを通して、大事だと痛感しています」