1.嘘をつかない
平塚「嘘をつかないということには、時間を守る、約束を破らないことも入ります。
いつも遅刻をする人は、『電車が遅れて』とか『急な仕事が』など言い訳をしがちです。
しかしそれは『電車が遅れても間に合うように時間に余裕を持っていなかった』『あなたとの約束よりも、大事な約束ができた』と伝えているのと同じ。時間の管理すらできず、自分のことが大切に思われていないということが相手に伝われば、当然相手からの信頼を失ってしまいます。
つまり、どんなにがんばっても、約束が守れない人は、社会人として信用をなくします。
嘘をつかないということは、逆を言えば、約束を守るということにつながります。これが子どもの頃からしっかりと身についていれば、将来はいい友人関係に恵まれるでしょうし、信頼される人になります。
よく『子どもの嘘は小さい嘘だから』と言ってスルーしてしまいがちですが、嘘は一度つくと癖になり、大人になっても嘘をつき続けることになってしまいます。嘘を一度でもついたら『嘘をついてはいけない』と教えることが深い愛情というものだと思います」
2.弱いものいじめをしない
平塚「弱いものいじめをしないこと。当たり前のことですが、男の子が女の子を力でねじふせたり、自分より小さな子に無理やり言うことを聞かせたりしたときにはきちんと注意し、弱いものいじめはいけないと教えましょう。
相手ができないことを無理やりさせることもいじめです。
人は人のために、自分の持っている力を使ってこそ、感謝され、頼りにされます。そして感謝した人は、今度は自分が何か役に立てないかと考え、行動し、結果、人間関係が循環します。
それこそが人の幸せ。それは子ども大人問わず、同じことです。」
3.人のものをとらない、人を利用しない
平塚「人を助けることで、自分も幸せを感じるのが人間というもの。特に日本人はその傾向が強いといわれます。
自分さえよければいいと思う人には誰も近寄りたくないですし、いつなんどき、自分のものをとられるか、自分の努力した成果を持っていかれてしまうのかという不安の中で、相手と円満な関係を築くことはむずかしいでしょう。
小さい子どもであれば、砂場でお友達の使っているおもちゃをとってしまったり、お友達が作ったブロックのお城を壊してしまったりすることはよくあること。
そんなときこそ、厳しくしつけておくことが、後々重要になります」