楽しみです。不安もあるけど、そうだなぁ。。 不安ですよ、もちろん。

単なる「再演」っていう気持ちでもないというか…。やる側からすると、それくらい初演とは変わってしまっていて。だからよく分からないけど、“.5(てん、5)”っていう感じです。“1”と“2”の間っていうのかな。

台詞も伝えたいことは同じだけど、2、3行カットされていたりするところもあるんです。そうすると、口が昔の台詞を覚えていて、ペラペラペラっと言っちゃったりするんです。

ーー頭が混乱しそうですね。

そうなんです。

記憶にはまだ初演に入れたものがあるから、身体が自動的に動くんです。“出”とか“はけ”とかも逆側なこともあるし。

だからお芝居をすることの不安もあるけど、そういう“出るタイミングを間違えるんじゃないか”とか、そういう緊張感があるんです。再演だからといってリラックスできる状況ではないというか。

ーーゼロから覚えるよりも、かえって難しいのかもしれませんね。

皆、そう言います。

歌っているときの動きも変わってるんです。同じ歌でも部分的にカットされていて短くなっていたり。だから動いていても、ふと、“アレ? 再演バージョンはなんだっけ?? ”って、思ったりするんです。

だから、再演といっても皆、新鮮な気持ちです。逆に初演よりも緊張した気持ちで本番に臨む感じ。

ーー少し前の取材で佐江ちゃんは、「新鮮さをどうキープするか、それができるか怖い」という、再演ならではの悩みを話してくれたことがありましたよね。(第18回)

そうそう、そうそう!! そう言ってましたよね。

初演では、初めての世界に来てオドオドしている宮澤佐江の環境と、古代エジプトに来てしまったキャロルの環境がかぶっていたんです。だから、頭で考え過ぎなかったことが、いい方向につながったんだけど。

でも再演では、“こうしたらもっとよく見えるのかな”とか、感覚というより、色んなことを頭で考えてしまいそうで。

だからついに、“演じる”ということをしなくてはいけないんだと思ってたんです。それがすごく不安だった。でも、再演のお稽古が始まった初日から、

“あ、大丈夫だ”

って思いました。それくらい初演と再演は違っていたから。“演じる”なんて私にはやっぱりできなかった! って思いました(笑)

ーーよかったですね、と言っていいのでしょうか??

そうですね(笑)。その分大変だけど、いい意味で私にとってはよかったです。

ーーそのお稽古場はどんな様子ですか?

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