そうなんです。
泣いてしまったあの日は、別の違うことも言われていて。その整理もついてないところへ、三段階くらいに分けてさらに言われてしまったから。あ…、もうやばいッ…、と思ったら、
プッシュゥーーーーーーーッ
って。(オーバーヒート状態を再現する佐江ちゃん)
オーバーヒートする手前の、二段階目くらいのときから、私の感情のごみ箱になってくれている元基さんにメールをしていたんです。(第12回)
「元基さん、ヤバいです。今こう言われたけど、どうしたらいいか分かんない」
って。元基さんはいつものごとく、私がオーバーヒートするときには、必ず現場にいないんです。それで元基さんが
「落ち着け、俺も今考える。ステイ」
みたいな返信がきて。
「もう、分かんない。もう、ヤダ! もう、帰りたい(泣)」って。ブワァーーーーッって、送ったんです。きっと元基さんは思っただろうな。“あ、また始まった”って(笑)
これが二段階目のときで、いよいよ三段階目のときはグワァーーーっときて泣いちゃった。だから「今、泣いてきた」ってメールしました。
「え!? 稽古場で泣いて来たの? 」
って、言われちゃいましたけど(笑)
ーー平方さんとの対談でも、稽古中に佐江ちゃんがオーバーヒートしてしまったというお話がありましたね。
私が稽古場で“終わった…”と思った2回のうちの1回は、心がついていっていないのに、ついていってるフリをしていたから。それをつかれてオーバーヒートしちゃったんです。
その頃不安をずっと抱えていたのに、わけが分からないまま時が進んでいて。心が追いついていないのに、追いついてるフリをしていたんです。
「大丈夫? 言ってること分かってる?? 」って言われて。「い、言われてることが、わ、分からないんです…(泣)」って、その日ずっと泣いてた。
その日はちょうど、お稽古が早めに終わって。(シルヴェスター・)リーヴァイさんが来てくださっていたから、皆で稽古場でご飯を食べたり、お酒を飲んだりする日だったんです。皆で親交を深めましょうという感じで…。
だけど私は1人、机の下にもぐってずっと泣いていて。ははは(汗)
ーー重傷だったんですね。
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