子どもを育てていると、今まで感じたことのないような大変さもありますが、「なんでそうなるの!?」「その発想はどこから?」など、子どもの突拍子もない言動に毎日笑いが絶えないもの。
そして、同じように子育てする親同士で話をしていると、「あるある!」と共感することばかりですよね。子どもの個性は千差万別ながら、そのほほえましい言動にはどこか通じるものがあります。
そんな「子育てあるある」を中心に、親子の日常を独特の鳥獣戯画ふうの絵柄で表現しているコミックエッセイが『カエル母さん』。
著者のユウコトリトリさんは、中一の長女、小3の長男、4歳の次男という3人きょうだいを育てるママです。インスタグラムに投稿していた育児マンガが人気で、書籍化されることになりました。
今回は、そんなユウコトリトリさんに、コミックエッセイでも描かれているような「子育てあるある」や、実際の3人きょうだいの子育ての大変さや楽しさについてお聞きしました。
――育児漫画を描き始めたきっかけを教えてください。
ユウコトリトリさん(以下、ユウコさん):インスタグラムをなんとなく始めて、最初は写真ばかりの投稿だったのですが、しばらく経った頃に、漫画を投稿している人がいることに気づきまして。その時に「私も描きたい!」と思ったのがきっかけです。
忘れていた熱いものが、ふつふつと再燃した感じでした。
――今回の書籍化に至る経緯をお聞かせください。
ユウコさん:最初は真っ当な?育児漫画でしたが、途中から鳥獣戯画ふうのカエルが登場するようになりました。その後、急激にフォロワーが増えたのですが、ちょうどその頃に書籍化のお誘いをいただきました。
フォロワーがようやく1万人を超えた頃だったので、まず「詐欺か!?」と思いました(笑)。書籍化といえば、10万近くフォロワーがいる方がするものだと思っていたので…。
今思い返しても、よくフォロワー1万そこそこのペーペーにお声がけくださったものだと思います。本当だとわかった時は、とても嬉しかったです。夢のまた夢だと思っていたので。
――最初は普通の育児漫画だったとのことですが、なぜ途中から鳥獣戯画ふうになったのでしょうか?
ユウコさん:カエルの初登場は、オチ担当でした。私がオチのコマでドーンとカエルになったのが始まりです。
理由は、ただなんとなく…です(笑)。こんなふうに描いたら面白いかも、と思ったんですよね。その後、話の途中から私がカエルになり始めて、じわじわとオチの気配を醸しだす…そんな役回りになりました。しばらくの間、カエルなのは私だけでした。
――読者のみなさんの反響を受けて、徐々にカエルが増えていったんですね。特に反響の大きかった漫画はどれですか?
ユウコさん:あるある系はやはり「共感」が根底にあるので、みなさん親近感を覚えてくださるようで、たくさんコメントをいただきます。
もっとも反響が大きかったネタは、実はあるある系ではないのですが…2019年9月投稿の「子どもに清められた話」です。カエルの姿にも関わらず、涙してくださった方が多くて驚きました。おかげさまで、色々なメディアに紹介していただいています。
あるある系ですと、2018年6月投稿の「お母さんファッションあるある」も反響が大きかったです。当時は今ほどあるあるネタの投稿が多くなく、インパクトがあったようで、この投稿をきっかけにフォローしてくださる方が増えました。