「ステイホームで子どもがすっかり宵っ張りになってしまった」
「学校再開はいいけれど、朝起きられるかしら」
コロナ禍によるステイホームで、子どもがすっかり夜型になってしまったという家庭も多いのでは? 今月から学校が再開されましたが、夜型生活を朝型に戻すのはすぐには難しいですよね。
なんとか朝起きられたとしても、日中ぼーっと過ごすことになったら大変です。子どもの成長にとって、睡眠は大事です。ここは一念発起して朝型に戻したいところ。
成田奈緒子、上岡勇二著『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』を参考に、夜型子どもを朝型に戻す方法をご紹介します。
足りてる? 小学生の理想の睡眠時間は10時間
小学生の理想の睡眠時間はだいたい10時間です。ところが、実際の平均睡眠時間は8時間15分。理想よりも2時間弱も足りていないことになります。
学校が通常運転になれば無理にでも早起きしなくてはならなくなりますから、このままだとまた子どもの睡眠時間が足りなくなる可能性があります。
また、日本は世界に比べて大人の平均睡眠時間も短い国ですから、家族そろって睡眠が足りていないともいえますね。これを機に、一家でなるべく早寝早起きモードに移行した方がよさそうです。
子どもの脳の成長にとって睡眠は大事
睡眠には「脳と体に休息を与える」「成長ホルモンの分泌を促す」「記憶の整理と固定をする」といった役割があります。
ですから、脳が成長期の子どもにとって睡眠はとても大事。睡眠が足りていないとどんなことが起こり得るのか、ざっと挙げてみます。
- 食欲がなくなる
- 便秘になる
- ケガや病気が多くなる
- 学習能力がつかない
- すぐにキレる
- 心が折れやすい
ざっくりいうと、脳にはカラダ・アタマ・ココロそれぞれの機能を司るパートがあり、それぞれが育つには睡眠が欠かせないということ。
裏を返せば、睡眠が足りていると子どもは、
- 健康な身体
- 学習能力
- 感情の抑制力
- レジリエンス(折れない心)
- 低い衝動性
- 論理的思考
- 高いコミュニケーション能力
以上のことが得られます。ほぼ理想の子ども像ではないでしょうか。
朝型にするための方法(1) 夕食を早めにとる
すっかり夜型になった生活習慣を朝型に戻していくには、まず一日のタイムスケジュールを見直すことが役に立ちます。特に夕食の時間は早めに設定しましょう。
ステイホームで一日家にいる生活が続くと、生活のメリハリがなくなって夕食時間が遅くなっている家庭も多いのでは?
夕食が遅いとお風呂の時間が遅くなり、その結果寝る時間も遅くなります。まずはここに気づくことです。
お風呂を夕食前にしてもいいですね。寝るためには体温が下がることが必要ですが、寝る直前にお風呂に入ると体温が上がってしまい、とてもすぐには眠れません。
入浴、夕食はできれば寝る2時間前までに済ませ、食後はゆったりと静かに過ごすのがいいでしょう。