フォトギャラリー【第24回】「ミラチャイ」連載フォトギャラリー(全15枚)

キャロルと一番関わりのある、メンフィスとイズミルですね。特にメンフィスは、本当に怖い日があって!

キャロルがメンフィスに怒られるシーンで、「何で、そんなに怒られなきゃいけないの!?」って、本気で思っちゃうくらい怒鳴られるときがあって。お芝居なんだけど、本当にむかついた顔をしちゃったこともありました(笑)

そういうときは、舞台袖にはけた瞬間、一緒にいるナフテラさん(キャロルを守護する女官長)に、

「今、めっちゃ怒られたッ! すっごく、怖かった!! 」

って言うと、ナフテラさんも、

「今日は、ひどく怒られてますね。怖いわねっ」

って、舞台袖でもナフテラさんの役のままで、キャロルをなぐさめてくれました(笑)

メンフィスの“怒り”の感情は、色んなパターンがあって、胸の中で止めた“怒り”、外に爆発させて沸騰した“怒り”とか。

だから私も、メンフィスに怒られて“シュン…”としちゃう日もあれば、すごく歯向かいたくなる日もあって。相手の言い方で自分の反応も変わる、その違いのパターンがすごくありました。

それは“愛し方”についても同じで。色々な “愛し方”を、浦井健治さんが次々と出してきてくださいました。

ーーその違いが、“舞台は生もの”といわれる理由のひとつですね。

そうですね。

大阪では、(新妻)聖子さんの“キャロル”の世界観も、改めて観させていただきました。

ダブルキャストだから、同じ役で同じ台詞を言っているのは分かっているんだけど。聖子さんを観ていると、同じ役をやっているとは思えなくて、

“こんなすごい方と同じ役をやってるんだ”

って、最後まで信じられない思いでいました。

ーーそれぞれが、それぞれのキャロルを磨いていますから、最後に観たら、違いも大きいのかもしれませんね。

そうですね。だからそれを受ける側の、共演している人たちのお芝居も、違ったんじゃないかなって思うんです。

聖子さんのステージを観させていただいたとき、同じ台詞でも、言い回しやスピードが違っていたりすると、“私は聖子さんと、本当に同じ役をやっているのかな”って思えてきて。聖子さんに、

「私、本当に聖子さんと同じ役をやってるんですよね」

って、言ったら、

「あ〜〜ー!! (笑)。そうなのよ、そうなのよね。ダブルキャストってそうなるのよぉーー!! ^^^^」

って、言われたこともありました(笑)。千秋楽の2日前くらいだったかなぁ。。

ーーダブルキャストでいうと、同じくダブルキャストだった、イズミルに関してはどうですか?

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