キャロルと一番関わりのある、メンフィスとイズミルですね。特にメンフィスは、本当に怖い日があって!
キャロルがメンフィスに怒られるシーンで、「何で、そんなに怒られなきゃいけないの!?」って、本気で思っちゃうくらい怒鳴られるときがあって。お芝居なんだけど、本当にむかついた顔をしちゃったこともありました(笑)
そういうときは、舞台袖にはけた瞬間、一緒にいるナフテラさん(キャロルを守護する女官長)に、
「今、めっちゃ怒られたッ! すっごく、怖かった!! 」
って言うと、ナフテラさんも、
「今日は、ひどく怒られてますね。怖いわねっ」
って、舞台袖でもナフテラさんの役のままで、キャロルをなぐさめてくれました(笑)
メンフィスの“怒り”の感情は、色んなパターンがあって、胸の中で止めた“怒り”、外に爆発させて沸騰した“怒り”とか。
だから私も、メンフィスに怒られて“シュン…”としちゃう日もあれば、すごく歯向かいたくなる日もあって。相手の言い方で自分の反応も変わる、その違いのパターンがすごくありました。
それは“愛し方”についても同じで。色々な “愛し方”を、浦井健治さんが次々と出してきてくださいました。
ーーその違いが、“舞台は生もの”といわれる理由のひとつですね。
そうですね。
大阪では、(新妻)聖子さんの“キャロル”の世界観も、改めて観させていただきました。
ダブルキャストだから、同じ役で同じ台詞を言っているのは分かっているんだけど。聖子さんを観ていると、同じ役をやっているとは思えなくて、
“こんなすごい方と同じ役をやってるんだ”
って、最後まで信じられない思いでいました。
ーーそれぞれが、それぞれのキャロルを磨いていますから、最後に観たら、違いも大きいのかもしれませんね。
そうですね。だからそれを受ける側の、共演している人たちのお芝居も、違ったんじゃないかなって思うんです。
聖子さんのステージを観させていただいたとき、同じ台詞でも、言い回しやスピードが違っていたりすると、“私は聖子さんと、本当に同じ役をやっているのかな”って思えてきて。聖子さんに、
「私、本当に聖子さんと同じ役をやってるんですよね」
って、言ったら、
「あ〜〜ー!! (笑)。そうなのよ、そうなのよね。ダブルキャストってそうなるのよぉーー!! ^^^^」
って、言われたこともありました(笑)。千秋楽の2日前くらいだったかなぁ。。
ーーダブルキャストでいうと、同じくダブルキャストだった、イズミルに関してはどうですか?
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