しゃがむだけ!『尿もれ解消法』

自身も尿もれを克服した経験のある山田さんが提案しているのが、しゃがむ動作を取り入れた『尿もれ解消法』。

1日10回2週間、ただしゃがむだけ!

骨盤底筋を鍛える方法はいろいろありますが、しゃがむだけなら、難しくないので、いつでも忘れずに行うことができます。

ベストなしゃがみ方とそのポイント

  1. 足を肩幅に開いて立ち、(身体の安定のために) 手を前に出す(前へならえの感じ)
  2. おしりがかかとにつくまで、一気にしゃがみこむ
  3. 一息おいて立ちあがる

※注意点1しゃがむときや立ちあがるときにふらつく場合は、壁に手をつく、いすの背もたれをつかうなどして、身体をささえてください。

※注意点2 足首の硬い方は、おしりがかかとにつくまでしゃがみこむことがむずかしい場合が多いです。また、しゃがみこんだ時点で後ろに引っくり返る場合もあります。はじめてこのエクササイズに挑戦するときには、注意点1を守りつつ、ゆっくりやってみることをおすすめします。

出典(『しゃがむだけ! 尿もれ解消法』)

毎日の生活の中で、とにかくしゃがむエクササイズをやってみましょう。まとめて10回でもいいですし、気がついたらしゃがんでみる、でもよいそうです。

たとえば、洗濯物を干すとき、何か下の方にある物をとるとき、充電などプラグに電源を差しこむとき…。とにかくしゃがむという動作を意識して行ってみましょう。

尿もれ解消には “間違ったおしっこ”をしない!

このように女性に一番多い腹圧性尿失禁は、骨盤底筋の衰えが原因となっています。

妊娠後期や出産後には骨盤底筋に負担がかかって、尿もれを誘発するのですが、それ以外にも便秘でいきむことや肥満も骨盤底筋の負担となります。

また見逃せないのが、『間違ったおしっこ』です。

尿意がなくてもおしっこをしていませんでしたか?
『間違ったおしっこ』はお腹に力を入れておしっこを出す、そして、おしっこをしたいという感覚がないのにおしっこをしぼり出す…というおしっこです。
一方、『正しいおしっこ』であれば、リラックスできますし、気持ちいいものなんです。
自然な形で出る正しいおしっこと膀胱に圧力をかけて無理に押し出す間違ったおしっこは、身体への負担が全く違います。
無理な力の重なりが骨盤底筋、尿道、膀胱に結果的に負担をかけ、尿もれの原因となっていきます。出典(『しゃがむだけ! 尿もれ解消法』)

お腹に力を入れず、リラックスしながらするのが正しいおしっこのカギとなります。

骨盤底筋への負担を取り除きながら、鍛えていくことが尿もれ解消の近道。日常的にできることは意外とたくさんありますね。

そして「しゃがむトレーニング」は骨盤底筋だけではなく、背中がすっきりとして、姿勢が美しくなったり、ぽっこりお腹を解消するというメリットもあります。

まさに一石二鳥の女性には欠かせないエクササイズです。ぜひ取り入れてみましょう!

【参考書籍 著者】山田 典子
東京都に生まれる。東京学芸大学教育学部を卒業。整体師。「スパイラルセラピー芦屋」を主宰。
小学校5年生のときに指圧を知って以来、50年ほどかけて人体の研究をする。自分自身、50代で腹圧性尿失禁の兆候に悩まされるが本書に書いた方法によって2週間で治す。
以後、尿もれ解消法を伝えていくことをライフワークにしている。スパイラルセラピー(身体ほぐし)のセラピストとして兵庫県芦屋と東京で施術をおこなっている。

美容ライター。美容誌の編集を経て、ビューティ&ヘルス、フード、ファッション、ナチュラルライフなどについて執筆。美容ブログ『SimpleBeauty』でもコスメ情報を更新中。WebメディアのほかHP,紙媒体も手掛けています。