昨年デビュー25周年を迎えたゴスペラーズ。デビュー記念日である同年12月21日から全国ツアー「ゴスペラーズ坂ツアー2019~2020“G25”」をスタートさせた。

本来であれば本ツアーは、グループにとって4度目の全都道府県ツアーとなる予定だった。しかしコロナ渦で中断。全56公演中19公演を開催した後、20公演目以降をすべて中止せざるを得なかった。

しかし、ゴスペラーズは諦めなかった。本来であれば、前述したツアーの最終日にあたる7月5日に、グループ初の無観客ライブ生配信を決行。さらにソーシャルディスタンスを徹底し、有観客で開催した25周年ツアーの収録ライブ、自身がホストを務め、災害ボランティア支援を目的とするアカペラコンサートの無観客配信ライブを行うなど“配信ライブ”の多様な形にチャレンジし始めた。

さらに9月14日には、メンバーである安岡 優のソロライヴも開催される。観客を入れ、リアルタイムでライブ配信も行う、またしても新しいスタイルで挑む安岡のソロライヴ。これまでの配信ライブで感じたこと、毎年行っているソロライヴのことなど、じっくり語ってもらった。

早目の段階でツアー中止の決断をしたのは、結果的に良かったと思っているんです

――コロナ渦の中、ご自身の中でライブに対する思い、価値観の見出し方などに変化はありましたか?

安岡 ありましたね。というか、エンターテインメントに携わっている人は、誰もが新しい価値観を考えなくちゃいけない半年だったように思いますけど。

特に、この春……確か4月下旬くらいだったかな……ゴスペラーズの25周年ツアー「ゴスペラーズ坂ツアー2019~2020“G25”」(=去年の12月からスタートした全都道府県ツアー。全56公演を予定していた)の中止をメンバー5人と事務所のスタッフで決めた時は、やっぱりすごく思うところがありましたね。

――コロナ渦でツアーが中断したのが2月下旬。以降、zoomなどで何度もミーティングを重ねたそうですね。

安岡 そうですね。メンバーはもちろん、スタッフも含め、何度も何度も(ミーティングを)しましたね。でも、今だから言えることかもしれないんですけど、わりと早目の段階でツアー中止の決断をしたのは、結果的に良かったと思っているんです。

ライブを楽しみにしてくださっていた皆さんには本当に申し訳なかったし、バンドメンバーにも、スタッフにも申し訳ない気持ちでいっぱいだったんですけど、でも皆さん、中止という決断を理解して受け止めてくれたんですね。それがすごくありがたかった。

中止の決断が早めに出たおかげで、メンバーもスタッフも“じゃあ、次どうする”“何が出来るのか”……って、次に向けて脳味噌を全ぶりすることが出来たんです。

“何が出来るのか、どうやったら出来るのか”ってことだけをずっと考えて来て、まずは7月5日の「#ライブハウスからハーモニーを」(=ゴスペラーズ初の無観客有料ライブ配信)に至ったんです。このライブについては、無観客でやるということに難しさはあったけど、テレビ番組としてライブをするという想定も出来たんですね。

――あぁ、するどいこと言いますね。まさに近いものがあると思います。

安岡 そうですよね。ただ、誰もがそう思っているとは思わないけど、あくまで僕自身の中ではそういう想定があったから、これまでのゴスペラーズの経験でのりこえられるんじゃないかと思ったんです。

その後、WOWOWさんのご協力のおかげで、収録ライブをすることが出来た。ソーシャルディスタンスを守った形でお客さんを入れて、セットリストもツアーと同じ、つまり“G25ツアー”を再現するライブをしたんですね。

――8月15日の「ゴスペラーズ坂ツアー2019〜2020 “G25” 特別編 WE NEVER STOP」ですね。“G25ツアー”の初日公演と同じく、かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールでしたね。

安岡 そうです。この時はこの時で、客席に座っている皆さんが、笑顔で迎えてくれるのかって心配がすごくあったんですよね。

――いろいろ厳しい規制もありましたからね。立ち上がっちゃダメ、声を出しちゃダメとか。

安岡 そう、お客さんの環境も大きく変わっていて、その中でのライブだったから心配だったんだけど、1曲歌い終わったら、それがすべて消えたんです。“オーディエンスが客席にいるってことは、こんなに心強いものなのか”って改めて実感出来ましたね。その心配が無くなってからは、いつも通りのライブが出来たんじゃないかなと思います。それからもう1度、無観客の配信ライブがあって。

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