肉はもちろん、野菜も絶品!ランチに大満足

ステーキとご飯だけかと思っていたら、スープや彩り豊かな料理が一緒に盛られてる。しかも白米ではなく、十六穀米。

「松阪ポークの伊(イタリアン)ステーキ」

「なぜ十六穀米なんですか」
「植物繊維が豊富なので提供させていただいています」

サラダは醤を添えたバーニャカウダで食べる。

「本日のスープは、『クラムチャウダー』です。スープは3日おきぐらいで変わります」

写真を失念したが、クラムチャウダーには大きめに切った野菜がゴロゴロ。

皿には料理が3品盛られている。左から「揚げナスのバルサミコマリネ」、「ひよこ豆のトマト煮込み」、「鶏もも肉のインボルティーニ(煮込み料理)」。

「松阪ポークの伊(イタリアン)ステーキ」のアップ

ステーキはもちろん、副菜もスープも優しい味。きつい味付けの料理はひとつもない。男性が作った料理だが、イタリアのマンマの味を思わせる、ホッとする味付け。

バーニャカウダもクラムチャウダーも料理はすべて手作り。

ひよこ豆は乾物なので、水で戻さなければならない。「手間ですよね?」と濱名さんに尋ねた。

「ひと晩水に漬けておくだけですから」とサラッと答えた。

料理人の負担を軽減するため、食品メーカーが様々な加工品を開発し、飲食店に提案している。クラムチャウダーもバーニャカウダも既製品を使えばいいはずだが、それをしない。

いまどき珍しいぐらい正直者のレストランだと思う。

しかもイタリアンな定食は、野菜たっぷり。男性はもちろん、女性も食べてほしいなあ。

イタリアンランチで十分満足したが、ここへ来たら食べたい料理がある。「日本一おいしいミートソース」(990円)だ。

ついに「日本一おいしいミートソース」を実食!

届いたばかりの「日本一おいしいミートソース」

もちもちの食感の、やや太いパスタを、濃厚なミートソースで食べる逸品。といっても肝心のミートソースがパスタに隠れていて、まったく見えない。

「パスタを先に食べていただきたいと思い、このスタイルにしました」

パスタだけでも十分美味い。なぜならバター、チーズ、自家製ブロードを和えてあるから。

そのパスタをひと口ふた口味わったら、パスタとミートソースをからめて頬張る幸せ。ミートソースには肉がゴロゴロ入っている。

パスタをすくうとミートソースが見えてくる

『日本一おいしいミートソース』はテイクアウトに加え、通販も行なっている(1箱1000円税込)。

テイクアウト用の「日本一おいしいミートソース」

16時から「東京MEAT酒場」に変身。

「以前はひとり飲みや年配のお客様が主体でした。リニューアル後は女性のグループ客や家族連れが増えました」

夜の東京MEAT酒場 武蔵小山店の外観

屋号にもあるように、肉のメニューも豊富。ランチメニューにあった「松阪ポークの伊ステーキ(夜のメニュー名は「松阪ポークのサルティンボッカ」)、「グラスフェッドビーフのステーキ」、ローストビーフ(夜のメニュー名は「炙り牛のロースト」)も食べられる。

牛脂で揚げた「皮つきフライドポテト」(490円)は絶品。「リモンチェッロサワー」(490円)と一緒に頼みたい。

肉だけでなく、野菜もたっぷり摂れるこの店なら、女性もきっと喜んでくれるはず。

『東京MEAT酒場 武蔵小山店』

住所/東京都品川区小山3-23-18
電 03-5751-7887
営業/11:30〜20:00 テイクアウト〜22:00
※テイクアウトの商品以外すべて税抜

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。