デスク周りが散らかっていると、必要なモノを見つけるのに時間を要するだけでなく、「仕事に対するモチベーションの低下にもつながる」と小野さん。 また、きちんと整理されていないデスクが来客の目に入れば会社のイメージダウンにつながることもあり、災害時には足元の荷物が避難の障害になるケースもある。
これだけでも大きなデメリットだが、小野さんはさらにセキュリティ面でも、デスク整理は必要不可欠だと語る。
「デスクが汚れていると知らず知らずにモラルが低下し、重要書類を雑に扱ってしまうようなケースが出てきてしまいます。例えば、書類をデスクの上に 放置していれば、不要なメモなどと一緒に処分してしまったり、紛失してしまったり、という危険性がある。リスクマネジメントに対する意識が高まるなかで、 取り返しがつかないミスを犯さないためにも、まずは“なぜ汚れてしまうか”という原因を押さえておきましょう」
小野さんによると、散らかっているデスクの特徴は、「モノに占拠されている」「書類を寝かせたまま積み重ねている」「デスクの上や周辺、引き出しの 中がゴチャゴチャしている」の3点。一方で「理想のデスク」の条件は、毎日の終業時にパソコンと電話しか置かれていない状態に戻せること。理想に近づくためには、まずはデスクの上のモノを減らす必要がある。どんな基準で、要不要を判断すればいいのだろう?
「第一に、業務に無関係なモノを排除すること。写真立てやキャラクターグッズなど、プライベートなアイテムをデスクに置く人も多いのですが、あくま で仕事をするためのスペースとして、私物は、原則持ち帰りましょう。最も簡単な基準であり、これだけでデスクの上がいくぶんすっきりするはずです」