ポジティブ心理学では、個人や組織、地域社会、国家の繁栄度の向上といったウェルビーイングをスキームに落とし込み、指標として設定した“繁栄度“の向上を目指します。

そんなポジティブ心理学のキーワードのひとつが「レジリエンス」。

レジリエンスとは、困難や逆境に直面しても対処していく力を意味し、人生の肯定的な側面を強化する力でもあります。

前述の学習性無力感に苛まれたときに、人は挫折しそうになってしまいますよね。しかし、レジリエンスを発揮できればその危機を乗り切ることができるはず。

「大切なのは、微力な部分にフォーカスすることです。自分のアクションから生まれた、相手からの小さな笑顔、ありがとうの一言を集めましょう。(中略)ポイントは「ありがとう」と言われる行動です。どんな小さな行いでもいいのです。誰かの役に立つことで「ありがとう」という言葉が返ってくることで無力感ではなく自己肯定感(自分の存在意義を肯定できる感情)が高まっていきます。」

出典(『ストレスの9割はコントロールできる』)

たとえば、ランニング中のゴミ拾いは地域や環境への貢献になります。外を走った帰りに、スーパーやドラッグストアで家族のためにちょっと買い物をするのも親切です。

財布を持つと荷物になりますが、電子マネーであればスマホやICカードで決済可能ですのでかさばりません。

チームプレイのスポーツであれば、仲間のために差し入れをしたり、ナイスプレーを褒めたりするのも「ありがとう」を生む行動といえるでしょう。

スポーツをする意義や目的は、もちろん自分の健康のためであったり、楽しみのためであって構いません。

しかしそこに誰かのためになる行動を付け加えることで、レジリエンス力アップにつながります。体を動かしても気が晴れない、むしろスポーツすることがストレスになってきたという人は、スポーツを通して小さな親切をしてみてくださいね。