スペクタクルな演出と共に、観る者すべてを呑み込んでいく

ONE N’ ONLY
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「以前、他のアーティストさんのライブを見に中野サンプラザに来たとき、“絶対ここでライブをしたい”という気持ちがあったから、今日は本当に嬉しい」とNAOYAが初ホールの想いを語ってからは、HAYATOいわく「ずっとやりたかった」というメドレーブロックへ。

今ツアーでは“POP”と“DARK”という2種類のメドレーメニューが用意されており、各地で交互にパフォーマンスされてきたが、笑顔のワンエンをキュートに見せた“POP”に対して、この日、贈られたのは “DARK”だ。

「Don’t worry」で切ない空気を醸したのを手始めに、ダウナーな「Black Hole」からシーンに殴り込みをかけた鮮烈なデビュー曲「I’M SWAG」、REIの低音を皮切りにラップ&ボーカルが不穏に畳みかけられる未発表曲「GuRu GuRu」と、闇の似合うアグレッシブなナンバーを繰り出してゆく。

ここでペア、3人、6人と目まぐるしくフォーメーションを変えるダンスブリッジを挟み、「LA DI DA」から再び「Black Hole」へ急降下すると、メンバー全員シャツを大胆にまくり上げてSWAGたちを悩殺。

最後は全員がステージに頽れるという退廃的なエンディングも息を呑むほどで、LEDやレーザーを駆使したスペクタクルな演出と共にONE N’ ONLYのブラックホールに観る者すべてを呑み込んでいった。

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また、「中野サンプラザに謙信ソルト電子工学院が来ちゃったぜ!」というKENSHINの煽りからは、メンバー全員が出演したテレビドラマ『FAKE MOTION』で、NAOYA以外の5人が所属していた謙信ソルト電子工学院のテーマ曲「SMASH」も披露。

サイバーなLED映像を背に、蛍光色のレーザーと攻撃的なラップが飛び交うナンバーは実にスリリングで、劇中で唯一別チームだったNAOYAがラスボス然と現れてセンターを陣取るのも、ONE N’ ONLYのステージならではのスペシャルな展開だ。

その勢いのまま「中野サンプラザ、まだまだ行くぞ!」と雪崩れ込んだ「Category」は、YouTube上のMV再生回数300万超えの人気曲だけあり、冒頭のサイレンから凄まじい熱気を放出。

眩いLEDにレーザー、そして最後はHAYATOの凄まじい叫びが炸裂し、その堂々たる様には世界から支持される者の自信が満ちあふれていた。

ONE N’ ONLY
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しかし、人を寄せつけないような危険なオーラから一転、本編ラストの「HOLIDAY」では「まだまだ楽しんでいきましょう!」と楽しそうにステージ上を駆け回り、SWAGたちと一緒にジャンプしたりと、先ほどまでとは別人のような親しみやすさが全開に。

普段コール&レスポンスをするパートでは、声を出せない客席をウェーブさせたり、チーム分けして競わせたり、その様子をNAOYAが手持ちカメラでモニターに映し出したりと、徹底してSWAGたちを楽しませ、熱い一体感を生み出してゆく。

こんな思わず情緒が迷子になってしまいそうなギャップもまたONE N’ ONLYの醍醐味で、MCでは“会場で一人だけが手を挙げる質問”を競い、後日REIとHAYATOが罰ゲームを受けることになる一幕も。

ダークとポップ、そのどちらも作り物ではなく、嘘のない彼ら自身なのだ。