3月28日(日)、男女混成5人組ダンス&ヴォーカルグループ「lol-エルオーエル-」による『lol-エルオーエル-5th ANNIVERSARY LIVE 2020』が昭和女子大学人見記念講堂にて行われた。
本来なら、昨年3月に行われる予定だった本公演。2度の延期を経ての開催ということもあって、開演前から早くも会場の熱気は静かに高まっていた。
そんな熱気をさらに高めるため、オープニングアクトには男女混成7人組ダンス&ヴォーカルグループGENICが登場。2月3日に配信された『FUTURES』を含む4曲を披露し、会場を盛り上げた。
歓声禁止…でもオリジナルのコール&レスポンスで
定刻、15時。シンプルなステージ中央にセッティングされたスクリーンに映し出されたのは、lolのこれまでのMVの数々。
映像が消え一瞬の暗闇のあと、強い白の光。上段ステージに堂々と立つ5つのシルエット。
歓声を発することを禁じられた会場内のペンライトが興奮気味に揺れる。
興奮に応えるようにしてスタートしたライブの1曲目を飾ったのはメジャーデビュー曲『fire!』。スクリーンに映し出された揺らめく炎の中、白の衣装をまとったlolの姿が映える。
佐藤友祐の「みなさん、最高の思い出を作っていきましょう!」という言葉と共に、ステージ下段へと降りてきたメンバーは、続けて『ladi ladi』を披露。キレのあるダンスで観客を圧倒していく。
さらに『spank!!』で会場のボルテージを一気に上げていく。honokaの力強いラップが空気を震わせ、声を上げることはできないが、メンバーの「Spank you up!」という歌声にペンライトが応える。
『ice cream』、『bye bye』と5曲を一気に歌い上げると、メンバーはぐるりと会場を見渡して揃って「lolです!」とあいさつ。
「お久しぶりです!元気でしたか?今日はお越しくださり本当にありがとうございます!」とhonokaが言うと、「やっぱり生のライブは楽しい」とそれぞれが頷きあう。小見山直人が「楽しいし、すでに汗がハンパない」と笑顔をはじけさせた。
「1年越しのライブだから、うちらのこと忘れてるんじゃないかと思うので自己紹介を……」と会場を和ませつつ、1年ぶりにメンバーの生の声をファンに届けた。
これまでとは異なり、歓声のない会場にメンバーは寂しがるが、小見山が「今日、声が出せないっていうことであるものを1年かけて考えてきました!」とオリジナルのコール&レスポンス方法を紹介。メンバーのコールに対して、声ではなくて体の動きで応えるというもの。
「題してコール&シェイキングダンス直人!」(小見山)「大丈夫?」と不安がるhonokaだったが、小見山の動きをお手本にさっそくファンとやってみると「思ったよりめっちゃやってくれた!」と小見山は安堵の表情を見せた。
新しいlolを見てほしい
客席とコミュニケーションが取れたところで、次の曲へ。
「この5年間でlolの約70曲ができたんですけど、懐かしい曲を選びきれなくて。そこでスペシャルメドレーにしました!」とhonoka。
「スペシャルメドレーの準備はできていますか!?」と呼びかけるとさっそく小見山直伝の「シェイキングダンス」で応える会場。和やかな空気の中、『hello』でスペシャルメドレーがスタートした。
クラップで一体感を高めつつ、『woooooh!!』、『party up!!』でテンションも上げていく。かと思えば、男性陣が背中合わせで『girlfriend』をアカペラでしっとりと歌い上げ、女性陣がキュートに『boyfriend』を引き継ぎ、『perfect summer』へ。
ステージを見ているだけでなんとなく季節の移ろいさえも感じられるようだ。
さわやかな風を吹かせたあとは『playback』でハードな一面を見せつけ、『hanauta』では大人な一面を。かと思えば、『nanana』では歌うmocaをメンバーが囲み、思わずmocaがはにかむような笑顔を見せる場面もあった。
『think of you』、『pop that!!』で締めくくったメドレー。懐かしい曲を、ということだったが、lolの多面性を感じられるものとなっていた。
VTRを挟み、ライブは後半戦へ。青を基調とした衣装にチェンジして昨年リリースされた11枚目のシングル『work it out』に収録されている『lights camera action』、今年の2月に配信された新曲『endless journey』を生初披露。
「今までのうちらを振り返ってもらう懐かしい曲をたくさん歌わせていただいたわけですけどもここからは衣装チェンジと共に、新しいlolを見てもらいたいな、と思います」というhonokaの言葉のとおり、ここからは今までよりもさらにパワーアップしたlolが。
hibiki、moca、honoka女性陣による『love game』ではhibikiが手がけた切ない歌詞を柔らかく歌い、小見山による『DANCE SHOWCASE』で魅せる。
迫力あるダンスパフォーマンス、去り際の挑戦的な表情は会場の心を掴んだ。