台湾に行くこともままならず、外飲みにも時間制限……というわけで、最近は自宅飲みに台湾の味をプラスしている。特別な材料を使わなくても案外、台湾風のおつまみができるので、家飲みや夕食のメニューに加えてみてはどうだろう。
台湾料理に欠かせない3つの薬味
台湾料理には、3つの薬味が欠かせないといわれている。ニンニク、ショウガ、青ネギである。
筆者が台湾で暮らしていた頃、義父から台湾料理を教わったのだが、最初に伝授してもらったのはこれらの薬味を小さく切って、中華鍋で熱した油に投入する「爆香(バオシャン)」だった。
アツアツの油に薬味を投入することで、油に香りが移り、この油で包み込むように野菜や肉を炒めることができる。このやり方は焦げやすいので、中華鍋でサッと炒める料理に適している。
特にニンニクとショウガは、台湾料理に欠かせないアイテム。
ニンニクはあまり細かくみじん切りにすることはせず、包丁の背で潰して皮を剥いたら大雑把に切って鍋に投入してしまう。
一方、ショウガは新生姜と古生姜(老薑)を区別して使い、新生姜は千切りにして、とろみ醤油と一緒に食べることが多い。古生姜はスライスにして煮込み料理などに活用する。
枝豆+ニンニク、唐辛子
ちょうど枝豆がおいしいシーズンだ。もちろん、シンプルに塩茹でしてもおいしいが、ちょっと材料を変えると台湾で食べたことがある、あの味になる。
枝豆1袋を好みの硬さに茹でたら、すりおろしたニンニク(2かけ分くらい)、塩(小さじ1/2くらい)、小さく切った鷹の爪(乾燥唐辛子2〜3本)と一緒に混ぜるだけ。
ニンニクはチューブではなく生をすりおろしたものを使うと辛みが強くなるので、塩は少なめでも十分おいしくなる。
鷹の爪の辛さとピリッとしたニンニクの旨味で、ビールがいくらでも飲めてしまう。
台湾料理は甘めの味付けが多いと言われるが、熱い国だけに辛いものもよく食べられている。
赤唐辛子はかなりの頻度で料理に使われるし、辛味ソースやタレを最後にトッピングする屋台料理も多い。
B級グルメの代表格である台湾麺線にニンニクのすりおろしと唐辛子のタレをプラスしたり、おでんにも唐辛子ソースを合わせたり。