アサリの酒蒸しにもニンニクと唐辛子をプラス

基隆の漁港にあるレストランで食べた貝の炒めもの。台湾でも魚介類は安くない。貝の炒めものは1皿200元程度

先ほどの枝豆のように、ニンニクと赤唐辛子を使った台湾料理は他にもある。この組み合わせは魚介類にもぴったりなのだ。

日本の台湾料理店のメニューによくあるシジミの醤油漬けは、台湾では実はそれほど食べられていない。

それよりも圧倒的に多いのがアサリの酒蒸しだ。ニンニクやショウガに唐辛子をプラスして中華鍋でサッと炒めるだけ。アサリなら手頃だが、高級な貝類を使うとそのぶん値段が高くなる。

生簀(いけす)を店頭に並べた台北市内の海鮮料理店や、基隆などの漁港にあるレストランでは、その日に仕入れた新鮮な貝類を酒蒸しにする料理がよく出されている。

貝によって値段が違うが100〜300元程度。これは日本のアサリでも簡単に再現できるので、スーパーのアサリなどで試してほしい。

少しの油を引いた鍋(またはフライパン)で塩抜きしたアサリを炒めたら、すぐに刻んだニンニクまたは細切りのショウガ、赤唐辛子、料理酒(大さじ1程度)、オイスターソース(小さじ1程度)を投入して蒸し焼きにするだけ。

貝のフタが全部開いたら食べごろだ。ニンニクやオイスターソースソースをプラスすることで、甘みと辛みが加わった台湾らしい味に仕上る。

日本のスーパーで買ったアサリで再現した酒蒸し。オイスターソースを少し加えると甘みが加わって美味

暑くなるこれからの季節は、積極的にニンニクやショウガなどの香味野菜を取り入れて食欲増進につなげていきたい。

もちろん、お酒も進むので、ぜひ家飲みでチャレンジを。

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みつせ のりこ:90年代から台湾と関わり、台北で留学や就職、結婚や子育ても経験。現在は執筆や通訳、取材コーディネートの仕事で日本と台湾を往復している。著書に『台湾の人情食堂 こだわりグルメ旅』『美味しい台湾 食べ歩きの達人』『台湾縦断! 人情食堂と美景の旅』『台湾一周!!途中下車、美味しい旅』など。株式会社キーワード所属。