――長男くんのいいところがたくさんうかがえるイラストをアップしようと思ったいきさつはありますか?
HAMAYU「イラストを描き始めたころは、下の子が生まれて上の子にどうしても怒ってしまうことが多くて、寝顔を見ながら余裕のない自分の子育てに反省する毎日で。怒ってばかりではなく、もうちょっとこの子の興味を伸ばしてあげたい、褒めてあげたいのになって思いながらできない自分もいて。
子どもが寝たあとにイラストを描くことで整理ができるし、自分のストレス発散もにもなりました。上の子のいいところや面白いところを描いて見つめ直してみようかなって思って、描き始めた感じです。
それと、長男は電車が好きだったのにもう山手線くらいしか覚えてなくて、『え、あんなに連れていったのに……』と思うんですけど(笑)、今興味のあることも忘れていくかもしれない、っていうことで残したいと思ったのもあります」
――確かに、忘れていくのはちょっとさびしいですよね。
HAMAYU「長男が電車に興味がなくなっていったころ、逆にこっちが鉄ロスになってしまって。やっと私が鉄道のことを忘れ始めたころに、今度は次男が好きになり始めて、まるで元カレに会ったような気分になりました(笑)」
――そのたとえ、面白いですね(笑)。本になって、長男くんの反応はいかがでしたか?
HAMAYU「インスタグラムは見せていなくて、本になったので1冊目をプレゼントしました。『かっこよくかいてくれたら本にしていいよ』って言ってくれていたんですが、ひとまずだまって渡しました。本人は喜んでくれているようです。
いい機会で本にしていただいたので、これからは子どもの成長に合わせて様子を見ながらしばらくはこのまま続けていけたらなと思っています」
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イラストにすることで、親だけでなく、子ども自身も忘れていくかもしれない子どもならではの興味や関心を思い出としてとどめておけるのは素敵ですよね。
本書では、いろいろなことに興味を持ち、好奇心を発揮している長男くんの様子がとてもほほえましく描かれています。大人には想像もつかない子ども目線のハッとする言動の数々には、時に笑えて、癒され、感動することうけあい。
ぜひ、手にとってみてくださいね。