役柄に対するお互いの印象は“ピッタリ”
――お互いに、相手の役柄と本人との共通点を感じた部分はありますか?
広瀬:私は井之脇さんが青年の役だと聞いて、ピッタリ過ぎると思いました。花の茎を切りながら、そこにいる井之脇さんのイメージがすぐに浮かんでくるくらいでした(笑)。
井之脇:僕は広瀬さんがミキを演じると聞いた上で台本を読んだんですけど、想像ができたというか。僕もピッタリだなと思いました(笑)。
それから、ドラマの中にミキが人の動きに勝手に自分の妄想をアテレコするっていうシーンがあるんですけど、「ここは広瀬さんがやったら面白くなりそう」って、思いながら読んでいました。
――演じた本人として、役柄と共通点を感じる部分はありますか?
広瀬:ミキはネタ探しのためによく人間観察をしていて、私も人間観察は好きです。ミキみたいに人の話に聞き耳を立てたりはしないですけど。あと、美味しくご飯を食べる、ということは、役に関係なく素直にできました(笑)。
――本当に美味しそうに見えましたが、そのように見せるためのテクニックも必要ですよね。
広瀬:あれは私の正直な反応です(笑)。きれいに食べたいと思っていました。ただ気にしていたのはホントにそれくらいで。美味しくてちょっとニヤッとした顔とかも本番で出ちゃってました。
――2話で串焼きを食べているシーンで、串からなかなか具が取れなくて、笑っちゃうみたいな反応がすごくリアルでした。
広瀬:あれは本当にリアルです(笑)。食べていたらなかなか取れなくて焦っちゃって。でも、監督はそういうハプニングとかも良かったらそのまま使うんです。だから、私が道を間違えて「間違えた!」って言いながら戻っていたりするところもそのまま使われてます。
――そうなんですね(笑)。井之脇さんは演じた青年とご自身との共通点を感じる部分はありましたか?
井之脇:自分で言うのは恥ずかしいんですけど、僕も台本を読んで、この役は(自分に)ピッタリだな、と(笑)。自分が演じている姿が思い浮かびました。
ただ逆に本当にそのまま何も考えないでやってしまうと僕自身になってしまうので、そこは違いを探しながら青年のキャラクターを作っていきました。
青年の考えていることとか内面的なところは違和感なく自分に入ってきてしまったので、会話のテンポとか、アウトプットをするときに、僕とは違うようになるように意識をしていました。
――共通点としてはどの部分が一番大きかったですか?
井之脇:一つのことに一生懸命になってしまうと周りが見えなくなってしまうところとか。青年はお客さんのために一生懸命に花を選ぶんですけど、集中し過ぎてその間にお客さんが帰っちゃって(笑)。それに似たところはありますね。