スプライト
1人だけ子供の姿で作られたスプライト。
外見は子供ながら、メンバーの中で誰よりも大人に振る舞い、飄々として達観した様子の、クールで男前な女の子です。
実はひそかにイカリスへ恋心を抱いており、セルシへの嫉妬と羨望を爆発させる、これまた人間味あふれるキャラクター。
スマホも使いこなして恋愛もして仕事もして、人間界に溶け込み、さらにイカリスの愛も受けているセルシへ見せる、女の嫉妬と、序盤のクールな外見&達観した振る舞いのギャップが、また良いんですよね。
(筆者はどうやらギャップに弱いようです。)
外見の呪いからの解放
彼女はその見た目のせいで、1か所に5年と留まる事ができません。
自分は人として生きられないことを、逆に人間と一緒にいることによって、気付かされてしまうんですよね。
恋をして家族を持ちたい、不死の命なんていらない、成長を知って、人間として人生を全うしたい!
それができないなら、いっそ地球も人間も滅んでしまえばいい!という、悲痛な思いを爆発させます。
“持って生まれた外見”という、自分ではどうにもできない呪いにとらわれ、感情を爆発させるスプライトが、愛おしくてたまりません。
最後はその思いを、嫉妬の対象だったセルシに叶えてもらえて、ちゃんと報われるんですよね。
え、もうセルシとスプライトの関係だけで1本映画作れるじゃん…
『エターナルズ』、本当に贅沢な作品だと思います。
ファストス
チームの技術担当なファストス。
自分が与えた技術によって、人間が戦争で多くの命を奪った事実を目の当たりにし、自分にも人類にも絶望してしまいます。
ですが、きちんと立ち直り、愛する家族を見つけ、再び人類も自分自身の事も、愛せるようになりました。
優しいパパぶりも微笑ましいし、息子も夫も心から愛している様子が丁寧に描かれていて、あんなにも絶望の淵に立たされていたファストスがここまで立ち直るなんて、一体家族からどれだけの大きな愛情をもらったんだろう…と思ったら、なんだか泣けてきます。
メカニックぶりも格好良く、ものを作り出す時の手の動きが、ドクター・ストレンジ好きにはだいぶ刺さる感じ。
最終決戦のキーアイテムを作っているシーンは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』でタイムトラベルマシンを作り出した、トニー・スタークも彷彿とさせます。
戦い方も“ストレンジ先生メカニック版”といった様子で、格好良さが癖になる感じでした。
エイジャック
上司アリシェムより直接指令を受ける、エターナルズの中でも別格の存在であるエイジャック。
新たな宇宙の誕生と引き換えに、その星の生命を絶滅させるという非情な指令を、数百万年に渡って忠実に遂行して来ました。
ですが、サノスを倒したアベンジャーズに感化されたり、世界中を旅して、笑い合い愛し合って夢を見る人間に愛着が湧き、もう命令には従いたくない、人類を助けたい!と言う思いを、1人つのらせて行きます。
エターナルズのメンバーに、人間界で生きがいを見つけるよう勧めたのも、人間としての生き方を模索させた=人間を愛するように仕向け、いつか来る絶滅の日を、メンバー1人1人が止めたいと思ってくれるように託したのかもしれません。
1人で秘密裏に、アリシェムからの命令に背く準備を進めて来た精神力の高さ、そしてセルシ、ドルイグと並び、人類への愛の深さがトップクラスなエイジャック。
推せない理由なんてないですよね…!
自分だけの推しキャラを見つけて!
筆者の推しはドルイグですが、振り返ってみれば、全員が愛おしく、何度でも見返して彼らに会いたくなってしまいます。
キャラクターはもちろん、ストーリー構成や画の美しさも魅力の『エターナルズ』。
面白いだけじゃなく“推し”も見つかる最新のマーベル作品を、ぜひ楽しんでみて下さい!
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