5. その他

なんかおいしくない

「塩分」「糖分」「油分」「うま味」のバランスが適当でないと、おいしく感じられません。

「塩分」「糖分」「油分」を減らしすぎると、「ヘルシーだけど物足りない」味になります。逆に足りないと感じる味を少量足すだけで、しっくりくる味になったりします。

まずは塩分とうま味で味のベースを作り、甘みや酸味を加えてバランスをとります。油は適度に使うとコクが増し、満足感が高くなります。

味の統一感を作るには、作りたい料理のジャンルや方向性をある程度決めてから作るのも1つの方法です。

和風なら「だし」「酒」、洋風なら「バターorオリーブ油」「洋風だし」「ワイン」、中華なら「ごま油」「中華だし」「酒(紹興酒)」をセット使いし、そこに塩やしょうゆなどの塩分を少量加えるだけで、調和のとれた味になります。

レシピを見て作ってもうまくできない

分量が違っている、材料を変えた、下ごしらえを省略した、注意書きを見逃している、味見をしない、ことなどが考えられます。

材料を正しく量っていない、あるいは計量カップや計量スプーンの量り方が間違っているかもしれません。また、レシピは結果(料理)にたどり着くまでの条件(材料・作り方)が書かれているため、条件を変えてしまうと結果が変わり、再現性が低くなります。

レシピで注意したいのは、「~したら」「~するまで」といった時間にかかわるフレーズ、「よく」「さっと」「すぐ」などの加減をあらわすフレーズ。

さりげなく料理のコツが隠されていますので、細かい部分まで目を光らせながら作ると失敗が減らせます。

レシピ通りに作って、味見をしない方もいるかもしれません。

しかし、使う鍋や火加減などによっても条件が変わってくるため、じつはレシピ通りに作っても、味見をして素材のやわらかさや味のしみこみ具合を確かめるのは必須になります。

がんばって作っても子どもが食べてくれない

がんばりすぎてしまった、子どもが幼すぎる、などが考えられます。

あまりがんばってしまうと、家族や子どもがおいしそうに食べてくれる姿を心のどこかで期待してしまいますよね。また子どもは食べたものを容赦なく吐き出すことがありますが、そもそもまだうまく噛めない、呑み込めないことが原因かもしれません。

日本小児歯科学会によれば、歯の発達面からみると「大人のようにかたいものがうまく噛めるのは3歳すぎ」だとか。それまでは様子を見ながら噛み潰せるやわらかさにしてあげたほうがよさそうです。(逆にやわらかすぎても噛む気がなくなる、とも)

また子どもは味覚が発達していないため、苦みや独特の香りのあるものを本能的に避けます。

それを食べやすくするには「よく煮る」という方法がお勧めで、十分やわらかくなるまでしっかり煮ることで苦みや香りがやわらぎ、口あたりもよくなります。

たとえ「失敗しちゃった!」と思っても、今回紹介した「切る・混ぜる・焼く」といった方法でリカバリを試みてください。(焦げてしまったものはすみません、あきらめてください。)

細かく切るほどいろいろな味が混ざっても不思議と調和します。その究極形が「スムージー」のようなものになりますが、細かく切って小麦粉や米粉などと混ぜて焼く、これだけでも1品料理が完成するかもしれません。

なかなか上手に料理が仕上がらない、そんなときはぜひ試してみてくださいね。

ライター/女子栄養大学 食生活指導士1級。学生時代からさまざまな体調不良に悩まされたこともあり、健康的な生活習慣について学び始める。現在は専門家を中心に取材活動を行い、おもに食、健康、美容、子育てをテーマにした記事を発信。乗りもの好きな1男の母でもある。