4:子どものしつけについて

教育方針とも通じますが、生活態度などのしつけに関しても、夫婦の価値観が見える部分です。

「ガミガミ叱るのは私の役目で、夫婦ふたり同時に叱らないというのは決めました。子どもの逃げ場がなくなってしまうから。そして安全に関わることとか、命に関わることなど本当にいけないことで叱るときは、夫が叱る役になります。

ふだん叱らないパパが叱ることで子どもたちが本当にいけないことだって感じるみたいで、ちゃんと言うことを聞いてくれます」

「あいさつができる子になってほしいので、いただきますやごちそうさまはもちろん、近所の人にもあいさつするようにふだんから教えています。

これは産前から夫とも話して、まずは大人がその姿を見せようということでなるべく大きな声であいさつするように心がけています」

教育もしつけも、結局“どういう子に育ってほしいか”というところに通じます。

もちろん生まれてみないとその子の特性などもわからないので、軌道修正はその都度必要かもしれませんが、基本的な育て方については産前から夫婦で認識をすり合わせておくと、同じ目線で子育てできるのではないでしょうか。

5:夫婦の自由時間について

夫婦で産後揉めることのひとつに「なんで私(あなた)ばかり」ということがあります。

なんで私ばかり家事の負担が多いのか、なんであなたばかり自由に飲み会に行けるのか、などなど……。

家事や育児の負担がどちらかにかたよることでどちらかの自由が極端になくなり、ストレスが溜まってしまうケースです。多忙なパパの帰りが遅くて育児参加できず、ママがワンオペになって「なんで私ばっかり……」というのはよく聞きますよね。

仕事だから仕方ないとわかっていても、「私も帰り時間を気にせず働きたい」「私も自由に飲み会に参加したい」などと不満は募ります。

では、家事育児の偏りから生まれた不公平感、ストレスを解消するにはどうしたらいいのでしょうか?

「夫の仕事の都合で土日にワンオペになることが多いので、夫が平日休みのときに全面的に育児を任せて自由時間をもらうようにしています」

「日頃ワンオペで家事も育児も負担が偏っているので、月に一度は土日にホテルをとってママ業をお休みさせてもらい、羽根をのばすことでなんとかうっぷんを晴らしています(笑)」

いずれも事前に決めていたというよりは、産んでみてワンオペの大変さがわかり、夫と話し合って自発的に育児休みをとっているママのエピソードでした。

ワンオペのストレス解消には、ちょっと育児から離れて完全にリフレッシュする時間が必要。夫や両親など頼れる人がいなければシッターサービスや自治体の託児サービスを利用するなど、なんとかして自分時間を捻出するのがおすすめです。

また「夫の帰宅時間というか、晩ご飯の要不要が知りたいんですが、うちの夫は飲み会が突発的にあっても連絡してこなくて……産前にしっかり報連相の重要性を伝えておく必要があるかなと思いました」なんてエピソードも。

帰宅時間がずれるだけで、晩ご飯の用意だけでなく夫が帰宅したらお風呂に入れてもらおう、寝かしつけしてもらおう、などという計画も台無しになってしまいますよね。夫婦ふたりだけのときよりも連絡の重要度合いが違います。

「子どもが生まれたら、子どもに合わせざるを得ないのを夫が全面的に理解すべき」「周囲の離婚案件を見ていると、やっぱり子のいる生活に対応できない夫に愛想をつかす妻というパターンが多い気がします」という意見も。

産前にはにわかにイメージしづらいかもしれませんが、育児系のコミックエッセイなど、子どもがいる生活の実態がわかる漫画や本もたくさん出ています。夫に読んでもらい、産後は子どもに合わせる生活スタイルに変化すること、そこにしっかり合わせていこう、夫婦一緒にがんばっていこうという意識のすり合わせをしておくといいかもしれません。

ママたちの経験談が、これから赤ちゃんが生まれるご家庭のルール作りのヒントになれば幸いです。

エディター&ライター。エンタメ誌などの編集を経て、出産を期にライターに。ミーハー精神は衰えないものの、育児に追われて大好きなテレビドラマのチェックもままならず、寝かしつけたあとにちょこちょこと読むLINE漫画で心を満たす日々。