ルールが好きではない杉野遥亮が、自らに課した仕事のルール

撮影/奥田耕平

見た目はピンクのボブヘアがトレードマークのゆるふわ女子。でも実は殺し屋というギャップがケイの魅力。自身もギャップがあるかと聞いてみると…。

「ギャップがあるって言われますよ。しょっちゅう言われています。天然と言われることもありますし、めっちゃカタいと言われることもありますし、真面目と言われることもあります。でもどれも受け取り方次第ですから。人ってつい枠組みに当てはめようとするじゃないですか。僕はその場その場で自分の感情が動く通りに生きているだけなんです」

特に表に立つ人間ほど、一部だけを切り取ってイメージを固められることもある。

「そのことに悩んだ時期もあったけれど、そのように受け取るのであればそれでもいいですし、そこを気にしていても仕方がないので、今はもういいかって思っています。僕は楽しかったら楽しくなるし、何かと戦っていたら悔しいと感じることもあります。自分の心が動くことに正直であれたらいいなと思うようにしています」

撮影/奥田耕平

テラノが生きる極道の世界では「ルール」という単語がしばしば登場する。これもまたポジティブに受け取る人もいればネガティブに捉える人もいる言葉だ。

「僕はあんまり好きじゃないです。縛られる感じがします。もちろん必要なルールもあるけれど、できるだけとらわれすぎないでいたいなというスタンスです」

ただ、仕事においては別。本気で取り組んでいるからこそ、自らに課すものはある。

「現場には仕事をしに来ているんだということを忘れないようにしています。もちろんみんな楽しそうにやっているのを見るとブレそうになるときはあります。でも、僕にとってその場を楽しむということは、みんなとワイワイすることではなくて、演技を楽しむことです。それが僕の仕事だと思っているんです。そこはブレたくないといいますか、ルールとして課しているところはあるかもしれないです」

実は、もっと若い頃の杉野遥亮は逆だった。かつて取材でも「演じることを追求するというより、どちらかと言うと人と話したりつながることが好きだった」と語っていた。

「それを楽しいと思う自分もいましたから、気持ちはわかるんですけれど。でも、少なくとも僕はそういう時期は終わりました。今、僕がやりたいのは演技ですし、現場の楽しみは演技ですから。

そうやっている自分を場違いなんじゃないかと不安になるときもありますけれど。こういう僕に声をかけてくださる素敵な先輩たちも居てくださります。そういう方々のおかげで、今の自分は間違っていないんだ、このまま進んでいけばいいんだと自分を信じられています」