書くことを教えたい場合

・子どもが喜ぶような楽しそうな教材やノートを選ぶ

キャラクターの表紙など、子どもが喜んで手に取るようなものを選びましょう。絵本と同じように、子どもに選ばせてもいいですね。

・横に座って見守りながらトレースさせる

字を書くことは、まずは点々をなぞって書くことから始めますが、まだ筆圧も弱い幼児は、はみ出したりしてなかなか上手に書けないでしょう。

少しでも上手になぞれるようになれば、ほめてあげましょう。ほめられると子どもは頑張れます。

・気分転換を取り入れる

落書きをしていいような紙を横に置いておきます。トレースは幼児にとっては結構たいへんな作業です。特に動き回りたいタイプの子には、苦痛になります。ですから、途中飽きたら、落書きをしていい紙に、ぐしゃぐしゃと殴り書きをしてもいいようにしておいてあげます。

また、立ったり座ったり、簡単なストレッチをしたり、身体を動かすことも有効です。

まとめ

集中力のない子には、何をさせるにしても、同じ作業を同じ動作で延々とさせようとするのではなく、途中で気分転換を入れることです。これを繰り返していけば、だんだん集中できる時間が長くなっていきます。

筆者も、子どもが飽きてきたなと感じたら、「立って!」「座って!」を数回繰り返したりします。こんな簡単な動作でも子どもには気分転換になって、その後も集中できます。


実は、落ち着きがないという子どもの多くは、エネルギーが有り余っていることが多いのです。

健康で元気な子は、とにかく動きたくてウズウズしていますから、ジッとしていない、落ち着きがないと見えるのです。

また、とにかくいろいろなことに好奇心旺盛すぎて、まだ一つのことに集中して取り組めないということもあります。

そもそも、幼児期の子どもの集中力はせいぜい5分から10分くらいです。

ですから、「子どもの集中力は短いのが当たり前」だし「それだけ元気なのだ」ということを頭に入れておきましょう。

ただし、集団生活にも支障が出るほどジッとしていられないという場合は、注意欠陥多動性障害なども考えられますので、専門家に相談した方がいいでしょう。

 

「元日本航空CA、英語プリスクール経営者、保育士。幼児教育研究家として『日本欧米いいとこどり育児のススメ』をYouTubeでも発信。著書に『グローバル社会に生きる子どものためのしつけと習慣』『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』『モンテソ―リ教育で伸びる子を育てる』、『ホンマでっかTV』に子ども教育評論家として出演など。」