ストレッチをする

1日のスケジュールのなかにストレッチをとり入れることで、心とからだがリフレッシュし、ストレスの蓄積が解消されます。疲労感をためていかないことが仕事の能率や活力につながり、無気力から開放されるのです。

朝起きてすぐのストレッチは、寝ている間に縮こまった筋肉の緊張をほぐす効果があり、血流を改善してからだの動作をスムーズにします。さらに、交感神経とよばれる自律神経を活発にし、眠気やだるさを軽減して体内の活動スイッチが入りやすくなります。

昼は精力的に活動するために、こまめにストレッチをとり入れてリフレッシュしましょう。

とくに、リモートワークが増えからだを動かす機会が減ってしまった人は、意識してストレッチをするようにしましょう。からだをねじったり背筋を伸ばしたりするような簡単な動作だけでもOKです。

寝る前のストレッチは寝つきがよくなり、質の良い睡眠を得られやすくなります。筋肉を緩めて血流をよくする効果があり、さらにリラックスを促す副交感神経を優位にすることで自然な眠気につなげられます。

ただし、激しい運動は目がさえてしまって入眠を妨げる原因にもなり、かえって逆効果なので避けましょう。

漢方薬を飲む

心療内科でも使われている漢方薬は、無気力などの症状を体質から改善することを得意としています。漢方薬であれば、毎日決められた量を飲むだけなので忙しくて時間がない人にも最適です。

無気力の原因は、更年期のホルモンバランスの乱れ以外にも、体力や消化器系機能の低下、ストレス、過労などによる神経伝達物質の乱れが考えられます。

無気力の改善には、「ホルモンバランスを整える」「消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする」「自律神経のバランスを整える」「気分の落ち込みを改善し、メンタルを強くする」「血流改善によって脳や神経に栄養を届ける」といった漢方薬が選ばれます。

無気力でお悩みの方におすすめの漢方薬

補中益気湯(ほちゅうえっきとう):元気がなく、胃腸の働きが衰えて、疲れやすい人に

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):体力中等度以上で、精神不安があり、動悸、寝つきにくさ、便秘などを伴う人に

加味逍遙散(かみしょうようさん):体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安や不眠、いらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のある人に

加味帰脾湯(かみきひとう):体力中等度以下で、心身が疲れ、熟眠感がなく、血色が悪く、ときに熱感を伴う人に

漢方薬を選ぶときは不調の原因がなにかを探っていきます。また、その人の体質や生活背景なども含め多くの情報から総合的に判断し、最適なものを選択していくのです。

漢方薬を選ぶときに大切なのは、知識のある専門家に相談することです。比較的安全だといわれている漢方薬ですが、きちんと合ったものでないと副作用を生じることもあるからです。

最近では、スマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のような、オンライン個別相談も話題です。あんしん漢方はAI(人工知能)を活用し、漢方のプロが効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれるオンライン漢方サービスです。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談できますよ。

お手頃価格で不調を改善したい方は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。

無気力の原因がプレ更年期であれば、お伝えしたような方法で比較的簡単に症状を抑えることが期待できます。

更年期は、程度や症状の差はあれど、誰もが通る道です。いずれ迎える更年期に備えて、プレ更年期のうちに心やからだの準備をしておきましょう。

ただし、症状がなかなか改善されない場合や長引く場合はそのほかの疾患を疑う必要もあります。我慢せず、産婦人科外来や精神科外来などで必ず医師の診察を受けるようにしてください。

<この記事を書いた人>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 竹田由子

元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。

患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。

現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

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