現在、六行会ホールにて、舞台「逆転裁判 ~逆転のスポットライト~」が公演中だ。「逆転裁判」はカプコンから発売中の法廷バトルアドベンチャーゲームで、2001年からシリーズがスタート。その後はナンバリングタイトルに加え、スピンオフ作品や実写映画なども制作されるなど多方面に展開している。また、7月25日には最新作である「逆転裁判5」が発売され、初週25万本を売り上げる大ヒットを記録している。
「逆転裁判」の魅力は、なんといっても個性豊かなキャラクターにある。特に主人公である弁護士の成歩堂龍一とライバル検事の御剣怜侍はファンからの人気も高く、2人が激しく言葉をぶつけあう法廷シーンは逆転裁判最大の見せ場だ。
今回、そんな成歩堂龍一を演じる兼崎健太郎と、御剣怜侍を演じる和田琢磨の2人に話を聞くことができた。公演直前の舞台稽古の写真と一緒にご覧いただきたい。
――まずは本舞台についてご紹介いただけますか。
兼崎「逆転裁判シリーズは10年以上前から続くシリーズで、僕も遊んだことがあるんですが、ストーリーがしっかりしていて面白いですよね。ゲームファンの皆さんが期待している部分も裏切りたくないし、舞台の良さも存分に出していきたいですね」
和田「今回はオリジナルストーリーで、ゲームでのレギュラーメンバーだけじゃなくオリジナルキャラもたくさん出てくるのが魅力かなと思います」
――お二人ともすごく個性的なキャラクターを演じられているわけですが、何か演技で心がけたことはありますか?
和田「稽古の序盤の方で大関さん(脚色・演出)が仰っていたんですが、原作のキャラクターはすでに確立しているんだけど、舞台でやる以上は人間らしさを強調していきたいと。ゲームだとカット割りで表情が出てきますが、舞台では僕らは常に動いているわけですから、ゲームでは見えなかった表情や仕草を出していけるんじゃないかと思いますね」
兼崎「ゲームだと、たとえば成歩堂がショックを受けた表情とかが、そのキャラを表す一番重要なポイントになっていると思うんですよ。そういうものはしっかりと作っていくつもりです。逆に御剣の場合はクールな態度が崩れた瞬間の表情かな。ゲームでもギャップがあって面白い部分なんですよね」
和田「キャラクターは本当にかぶる人がいなくて、皆さん個性的。他のキャラクターに食われそうになるので負けないようにしないと(笑)」
兼崎「僕の場合は周りが個性的な分、案外普通かなって思ってますよ(笑)。漫才でいうと、みんながボケで僕だけがツッコミって感じですよね。御剣にしたってどこかズレていますから」