いろいろなキャストの組み合わせで観てもらえたら嬉しい

嬴政・漂役ダブルキャストの小関裕太(左)と牧島 輝 撮影/源賀津己

また、のちに始皇帝となる嬴政と信の幼なじみ・漂を1人2役で演じる小関裕太牧島 輝、信たちの前に立ちはだかる嬴政の弟・成蟜を鈴木大河(IMPACTors/ジャニーズ Jr.)神里優希がそれぞれダブルキャストで務める。

華と実力を兼ね備えた若手キャストの競演は、「今回はミュージカルではないので、比較的決まり事が少なくなる。だからダブルキャストでやることによって、例えば信と嬴政/漂も、僕と小関くんが演じる時と僕と牧島くんが演じる時とでは、小関くんと牧島くんの演技が違うかもしれないし、それに応じて僕の演技も結構変わってくるはず。いろいろなキャストの組み合わせで観てもらえたら嬉しい」と三浦も化学反応を期待した。

ダブルキャストは初めての経験だという高野も「いろいろな組み合わせが何通りもあって、そこでしか生まれないものがあり、違う重みのある剣を交えたり違う戦いの炎があったりする。それを間近で見られることはすごく貴重な経験だと思う」と、多くの組み合わせがあるからこそ生まれる刺激を楽しみにしているようだ。

嬴政と漂について、小関は「すごくミステリアスな人物だけど、そこにちゃんと現実味をもたせたいので、読解していくことが楽しみ。余白がたくさんあって、創りがいがある」、

牧島は「漂はいつもニコニコしているけど冷静な部分もあって、現実にいたら好きになってしまいそうな魅力がある。嬴政は強いし、民のことを考えているし、中国を統一するという大きな夢に向かって戦っているところに男として憧れる」と、それぞれにキャラクターへの愛着とそれを表現するうえでの意欲をうかがわせた。

「驚きがたくさん詰め込まれている作品で、人情、愛などいろいろな要素があるなかで、僕は特に知略の部分に惹かれた」(小関)、「キャラクターの個性が強くて、ひとりひとりのキャラクターに強い思い入れがあります。単純にどちらかが悪いという話ではなく、それぞれの国の正義も描かれている」(牧島)などとさまざまな視点で感じた『キングダム』の魅力を、彼らは演技にのせて観客に届けてくれるに違いない。

成蟜役ダブルキャスト 左から)鈴木大河(IMPACTors/ジャニーズ Jr.)と神里優希 撮影/源賀津己

成蟜を演じるふたりも、鈴木は「原作を読んでいる最初は嫌いだったけれど、読んでいくうちに好きになってきた」、神里も「性格が悪そうにも見えるけれど、寂しい部分や悔しさも抱えていると思う」と、敵役である彼の奥行きに魅せられているようだ。

さらに「登場人物ひとりひとりがストーリー上で話した言葉が、そのまま史実に繋がっていくように感じられる構成力がすごい」(鈴木)、「男の友情や戦いなど常にワクワクする展開がたくさんあって魅力的だけど、成蟜は男の友情とはまた別(のところにいる存在)。そこはしっかりもっていたい」(神里)と話すふたり。きっと彼らは、憎らしくもどこか愛すべき部分をもった成蟜を生み出すことだろう。

また、鈴木は「家臣からは信頼されていなかったり、玉座の上でよく胡坐をかいていたり」、神里は「しっかり性格悪く、嫌われるように。生意気だった昔の自分を活かす時がきた」と、思わずくすっと笑ってしまいそうな発言も。ふたりの旺盛なサービス精神を感じさせた。

一方、三浦は信が大将軍になるべく突き進んでいく原動力は、共に育ち唯一の頼れる存在だった「漂を、目の前で亡くしたこと」ではないか、とする。「舞台で描くなら、序盤に登場しそう。信にとって本当に大切な場面になるし、僕としても大事に描きたい」と、漂が命を落とす場面への覚悟を伝えた。