3.自律神経が乱れやすい人には漢方もおすすめ

ご紹介した方法でも効果を感じにくいという人は、漢方で体質改善を目指すのもおすすめです。

自律神経の乱れを引き起こす原因としては、ホルモンバランスの乱れやストレス、緊張、過労などが考えられます。

自律神経の乱れに対しては、「気分の落ち込みを改善する」「興奮を鎮める」「血流をよくして自律神経の乱れを整える」「消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする」といった漢方薬が選ばれます。

漢方は心とからだ全体のバランスを整えるので、自律神経の乱れの改善を得意としています。自律神経が整うことで、睡眠の質が良くなったり、イライラや落込みにくい体質を手に入れることもできます。

それでは、自律神経が乱れやすい人におすすめの漢方薬を、タイプ別にみていきましょう。

(1) ストレスによる自律神経の乱れ(肝気鬱血タイプ):ストレスが過剰になると「気」の巡りが滞り、熱が生じて症状があらわれます。

<主な症状> 情緒不安定、イライラしやすい、手足の冷え、頭痛など

<漢方薬の例> 「気」の巡りを整え、熱を抑えます

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、加味逍遙散(かみしょうようさん)など

(2) 暴飲暴食や消化機能の低下による自律神経の乱れ(痰熱内憂タイプ):暴飲暴食などにより余分な水分と熱が体内に停滞し、老廃物がたまりやすくなっています。

<主な症状> 眠りが浅く夢が多い、不安感、胃やみぞおちのつかえ、痰が多い、頭重など

<漢方薬の例> 老廃物の排出を促して「気」を巡らせることで消化を助けます

温胆湯(うんたんとう)など

(3) 疲労や貧血などによる自律神経の乱れ(心脾両虚タイプ):からだに必要な「気」や「血」が不足している状態です。「気」や「血」が不足することで精神不安も起こります。

<主な症状> 不眠、動悸、物忘れ、疲労感、めまい、食欲不振、冷えなど

<漢方薬の例> 「気」や「血(けつ)」を補います

酸棗仁湯(さんそうにんとう)、帰脾湯(きひとう)など

このように、漢方薬は体質や原因によって選ばれ、さまざまな症状の改善が期待できます。しかし、きちんと合ったものでないと効果があらわれないだけでなく、副作用が生じることもあります。

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4.自律神経を整えよう

自律神経の乱れによる心とからだの不調は、病院の検査結果ではあらわれにくいため、薬を処方されてもなかなか根本的な改善にはなりません。

日々のセルフケアや生活習慣の見直しで、体質から改善することがおすすめです。専門家の選ぶ漢方薬もぜひ試してみてくださいね。

<この記事を書いた人>

薬剤師 竹田由子

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 竹田由子

元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。

患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。

現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

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