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ここ数年、話題作がたて続けに登場しているアメコミ実写映画。昨年もマーベル・コミックから『ドクター・ストレンジ』『マイティ・ソー バトルロイヤル』『スパイダーマン:ホームカミング』、DCコミックスから『ワンダーウーマン』『ジャスティス・リーグ』などが公開され、ヒーローたちの活躍の嵐が映画界に吹き荒れました。

その勢いがまだまだ衰えず続く中で、今回はこれから知名度が上がっていくであろうひとりのヒーローに注目。昨年公開された映画『ジャスティス・リーグ』のメンバーで、今年、単独映画の公開を控えている海のヒーロー「アクアマン」です。

海底王国・アトランティスの王「アクアマン」とは

まずは、アクアマンとはどういうヒーローなのかを、簡単におさらいしましょう。

アクアマン、本名アーサー・カリーは7つの海を束ねる海底王国アトランティスの女王と地上人の間に生まれたハーフ。

灯台守の息子として地上で育ちますが、成人して自分の素性を知り、アトランティスに帰国して王となります。

そして、彼は海底人と地上人の狭間でときに苦悩しながらも、アクアマンとして平和を守るために戦うのです。

アクアマンは、海でその能力を発揮するヒーロー。水中で呼吸をすることができ、超速の速さで泳ぎ、水棲生物とテレパシーで疎通できる力を持っています。

また、あのジャスティス・リーグの創立時からのメンバーでもあり、妻は海底人のメラという女性です。

「アクアマン」に親しめる作品と言えば?

日本では、まだまだなじみが薄いヒーローのアクアマンですが、彼の魅力を垣間見ることができる作品が、昨年公開され、3月21日にブルーレイ&DVDが発売される映画『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』です。

こちらは、低予算のFLASHアニメでおなじみ「鷹の爪団」と「ジャスティス・リーグ」が夢の(?)共演を果たした作品。

鷹の爪団の秘密兵器を狙って日本にやってきたヴィランのジョーカー、ハーレイ・クイン、ペンギンらスーパーヴィランたち。彼らの悪事を阻止するため、鷹の爪団とジャスティス・リーグは協力して立ち向かっていきます。

しかし、そもそもひとくせふたくせもある鷹の爪団。その独特すぎるマイペースっぷりやおバカ加減でジャスティス・リーグを振り回し、そんな鷹の爪団に「こんなやつら!」といわんばかりにひときわ怒りにあらわにするのがアクアマンです。

ところが、アクアマン、鷹の爪団の戦闘主任・吉田くんから妙にロックオンされてしまったようで、吉田くんから「サバヲ」という不名誉なニックネームをつけられてしまいます。

実は、吉田くんの本名は「吉田"ジャスティス"カツヲ」。同じ「ジャスティス」の名を冠したジャスティス・リーグに何か感じるところがあったのかもしれないですし、さらに、自身の「カツヲ」とどこか似ている「サバヲ」の名で呼んだということは、アクアマンにかなり親しみを覚えていたのかもしれません。

とは言え、このあだ名をもちろんアクアマンは全力否定。スーパーマンやワンダーウーマンら他の仲間が困惑しつつもなんとなく鷹の爪団を受け入れていくのに対し、彼だけは否定的な態度を取り続けます。

しかし、怒っていても、しかるべきときに筋を通すのが正義のヒーロー。最後の戦いでは、しっかりとジャスティス・リーグらしい活躍ぶりを見せつけてくれます。

『DCスーパーヒ-ローズvs鷹の爪団』のアクアマンは、バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンらの次の立ち位置というキャラクターでしたが、鷹の爪団に対して怒る姿、吉田くんからコケにされた感などで、ほかのヒーローたちとちょっと違う味わい深い存在感を残しました。

本作において、見た目はそこそこハンサムで、声も『ワンピース』のゾロなどでおなじみ中井和哉さんで、かっこいいヒーローの条件は一応満たしているにもかかわらず、「サバヲ」といじられてしまうアクアマン。その若干気の毒な様子を見て、きっと彼に親しみを覚えるはずです。