2:「自分と相手は違うのは当たり前」という前提を持つ
たとえば、相手も気に入ってくれるだろうと「自分が好きなもの」をプレゼントしたら微妙な反応が返ってきて、その後何となく遠ざけられている気がする、と話す男性がいました。
自分の好きなものを相手も気に入るとは限らず、贈るのならその前提を忘れないことで相手の反応を深く受け取らずに済みます。
贈った後で距離を置かれてショックを受けるのは、相手に「こうするべき」と自分の理想を押し付けているからです。相手の気持ちを無視しているのですね。
プレゼントをどう受け止めるかを決めるのは相手であって、自分ではありません。
それはコントロールできない部分です。逆の立場なら表面上うれしそうな反応を返しても、気に入らなければ「どうしてこんなものを贈るのだろう」と相手の気持ちをいぶかしむこともあるはずです。
自分と相手は違うのが当たり前、その人にはその人の感じ方があるという境界線を認識しましょう。
「気に入ってもらえるかはわからないけれど、贈りたいから」という気持ちが境界線を引くことで、相手の意思を尊重する姿勢です。
相手は、贈られたときに「自分はどう感じてもいい、それをこの人も受け止めてくれる」という安心感を持てれば、プレゼントしてくれたことに素直に感謝して感想を口にできるはず。
贈られたものに関心を持てるのはこの自由さがあるからで、「相手と自分は違っていてもいいのだ」という実感が、そのまま愛情と信頼につながります。
最初から求められる反応が決まっている状態で何かを贈られたら、誰だって窮屈さを覚えるし相手に対していい感情は湧きません。
「互いに違うのが当たり前」の境界線が、居心地のいい距離感を作るのですね。