同世代の才能がぶつかり合い、スパークした現場

吉沢亮 撮影/鬼澤礼門

──『東京リベンジャーズ』は、同世代の俳優が多数出演している作品ですが、現場でのチームワークはどのように築き上げたのでしょうか?

吉沢 みんな役者さんとして一流の人たちばかりなので、意識してチームワークを作り上げたというよりも、それぞれが自分のやるべきことを普通にやっていたら、自然と成り立ったという感じでした。

山田 与えられたものをそれぞれ理解してやるっていう、自分の持ち場を100%こなすっていう意識が、すごくあったのかなって。

──特に誰かが頑張って引っ張るという感じではなかった?

吉沢 そうは言っても匠海は主演として現場をまとめてくれたので、匠海の頑張りは相当大きかったと思います。

山田裕貴 撮影/鬼澤礼門

──他の役者さんの頑張りを見て、すごく刺激を受けた、火がついたなどの瞬間はありましたか?

山田 どこの現場に行ってもそういう瞬間はありますが、今回はたくみっちと亮の最後の決戦シーンの、リハーサル前の段取りを見ている時点で「ここで、こういう人たちとやれてよかった!」と感じました。

──すごい人たちが集まった現場で……。

山田 “すごい人”って言っちゃうと簡単に聞こえるけど、この東リベのメンツは全員、急にポンッて出てきたワケではなくて。いろんな作品でいろんな役を積み重ねて、貴重な経験を得て、“すごい”の評価を受けられる人になったというか。もちろん「さあ、これからだ」って思っている人もいるだろうけど。

──ここまでのキャリアにたどり着くまでの道を、それぞれが努力して歩いてきているということですね。

山田 そのそれぞれの積み重ねたものを、無駄なく余すことなく全部出そうとした結果が、この東リベに集まっているのを感じます。現場では「僕ら世代がこれからもどんどん、色んな作品をやっていこうな!」という、みんなの熱気みたいなものを感じました。

©和久井健/講談社 ©2023映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」製作委員会

──ご自身のキャリアにとって、この作品は節目になったと思いますか?

山田 特別に節目とは言いたくないんです。それは悲しいというか、すべての作品がそういう節目を感じる瞬間であって欲しいので。東リベという大きな作品だから頑張りました、ということでもないですし。

──確かに、作品の大小は関係ないですね。

山田 ただ僕で言えば、ドラケンドラケンって言ってもらえるようになって、いろんなお声がかかるようになったのは事実です。それはものすごくありがたいです。「人の目につくところに来れた」という思いは大きいです。

──吉沢さんにとって、東リベはどんな意味を持っているのでしょうか?

吉沢 ここで出会った役者の皆さんには、今後もどこかしらで会うというのは、絶対だと思うんです。

──同世代の、綺羅星のごとく輝く皆さんばかりですから。

吉沢 出会いとして、恵まれた現場でした。