竹内:それこそファンだって色んな人がいるし、十人十色で。学生の子もいれば、社会人だっているし、夜のお仕事、昼のお仕事、主婦の人もいれば子育てしてる人もいるし。1ジャンルを極めてる子もいれば、いろんなジャンルを掛け持ちしてる子もいるし、いろんなジャンルを渡り歩いてきた猛者もいる。それにエンタメ業界内にもたくさんいますし。

――…これは私の実感なんですけど、テニミュや若手俳優ファンって出版業界にもメチャメチャ多いですよね。

竹内:ホンット多いです(笑)! ちょっとびっくりするぐらい多いんで! 未だに理由はわからないけど超多い…。テニミュに一番はまってた時に、その時の担当編集さんと一緒に行ってたんですけど、そしたらそこをきっかけに友だちができるじゃないですか。それがみんな編集者やライターだったんですよ。

だんだん書籍の人、教科書の人、漫画の人、いろんなジャンルの出版社の編集が集まってきて。握手会の会場近くで「○○出版の■■です」「漫画家の竹内です」と、名刺交換したりとか…(笑)。

――ちょっとした出版業界交流会ですね(笑)。

竹内:それで実際仕事につながりましたからね(笑)。

――漫画の話に戻るんですけど、今後ふたりの共同生活はどうなっていくんでしょうか? 

竹内:自分でも、この2人はどうなっていくのかなと思いながら描いてるんで、あんまりこう「次こうしよう」というような明確なプランは無いんですよね。すでにキャラがひとり歩きしているというか。きなりの仕事もまだ描いてないですし、そこは謎のままの方がいいかなと思ったり。ちょっと考えてる結末とかもありますけど、秘密です(笑)。

――こむぎは職場の上司に好意を持たれているようで…。

竹内:こむぎは「リア充」のキャラをかぶってるおっかけですよね。いるじゃないですか、職場ではおっかけなのを悟られないタイプ。きなりは全部ダダ漏れで「あの人はああいう人だから…」という扱いを受けるほっとかれタイプ。

読者の人からも「私はこむぎタイプ、友達はきなりタイプ」みたいな、自分と友達をどちらかに当てはめて楽しんでるメッセージをもらったりします。

たしかに実際に「面倒見の良いこむぎタイプ」と「奔放気味のきなりタイプ」のおっかけって二人一組になってることって多いんですよね。

――最後に、『2DK』をどんな方に読んで欲しいですか?

竹内:おっかけしたことがない、おっかけする気持ちがわからないという人にも読んで欲しいですね。「おっかけしてる子たちはみんなかわいくていきいきしてる」ってさっき言いましたけど、こむぎときなりの生活を見て、おっかけってこんなに楽しいんだよ、ということを伝えられたらと思います。