ナンバーワンより、オンリーワンであることが、僕は好き
――本作は佐久間さんにとって、実写映画単独初出演となりましたが、「映画」というものにはどんな印象がありましたか。
映画に出たいという気持ちはありました。連続ドラマとかだと、途中で監督が変わったり、最後までストーリーがどうなるかわからなかったりすることがありますよね。でも映画だと、基本的に最後までストーリーも見えているし、監督も、スタッフさんも一緒で、みんなで一丸となって臨める。その熱量の込め方みたいなのが、僕は好きで。だから自分は映画に合っているんじゃないかと思っていました。
もちろん、連続ドラマのお話をいただけたら喜んでやらせていただくんですけど(笑)、作り方として映画がいいなと思っていたから、今回、出演できたことはすごくうれしかったです。
あと、演じる上での映画ならではのことで言うと、大きなスクリーンに映し出されるので、ちょっとした体の動きとかにいろんな意味を持たれてしまうことがあると思うんです。だから、その点は気にしていました。
ただ吐夢は無駄に動かない人間なので、もう少し動きのある人だったら、違ったアプローチも必要になったんだろうなと思いつつ、吐夢専用の動きをしていました。今回の経験は特殊過ぎて、吐夢以外には活かせそうもないですね(苦笑)。
――今後、また吐夢のような役のオファーが来たらどうしますか。
やりたいです。むしろ王道よりも、こういう役のほうがやってみたいです。ちょっと癖があるとか、普段の生活では味わえないような役に興味があります。ぶっ飛んでたり、人として何かしら欠けていたり、そういう人間を表現してみたいです。
――普段からメンバー同士で、お互いの仕事の話はしますか。
しますね。みんなで一緒にいるときにもしますし、個々でご飯を食べに行ったときとかにもするし。ただ、役作りについて相談するとかはないです。基本的に自分が演じるキャラクターは、自分だけが作れるものじゃないですか。
それに、役に対してのアプローチ法とか、何かわからないことがあったとしたら、そのキャラクターを作り上げた人に聞かないとブレてしまうとも思うし。だから僕は似たような作品を参考にするとかもしないです。自分にしか作れないもので、自分の中のインスピレーションで作るものだと思っているので、変に他のものの影響を入れないようにしていました。
――他のメンバーのソロ活動はどのように見ていますか。刺激になりますか。
それぞれにやりたいこととか、新しいことができているのを見るとうれしいです。自分と比べるとかはしないですね。ナンバーワンより、オンリーワンであることが、僕は好きなので。誰かがやっていることを自分もやりたいとは思わないです。
自分の中でやりたいことはありますけど、誰かがやっているから俺も、みたいなことは、メンバーに限らず、誰に対してもないです。比べるって得意じゃないんですよね。自分のほうが優位だと思ったら嫌な奴になるし、下だと思ったらつらいし。だから比べないことがいいって思っています。