「マジで変な奴来た!」と思って、笑っちゃいました(笑)

©2024『マッチング』製作委員会

――本作では、「怖いな」と思うような、人の行動や一面も描かれていますが、佐久間さんが「怖い」と思ったキャラクターはいますか。

少し本筋とはズレますけど、マッチングアプリ内のやり取りを見ている運営の人が居て、あれが実際にあったら怖いなと思いました(笑)。マッチングアプリに限らず、スマホのアプリとかを使ってしている会話を、誰かが覗いているとしたら怖いですよね。絶対にあり得ない話でもないのかな?と、思ってしまいました。仕事のこととか、大事な話もするので。

人の感情として「怖いな」と思うことは、自分を満足させてあげられないことじゃないかな。自分に満足できないと、他人のことが良く見えてしまって、うらやましくなるとか、自分を追い込むとか、下手をすると相手を追い込むとかをしてしまうので。

「あの人にはあるのに、自分には何かが足りていない」とうらやましがることが、何かが狂いだす最初の段階なのかなと思います。だから、うらやましいと思い過ぎないことは大事だと思います。

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――完成作を観たときの感想は?

僕が演じていたときに感じていたものと、そこから編集をして、監督が表現したかった作品として出来上がったものに、少し違いがありました。「こういう感じにしたかったんだ」というものが、やっと知れた感覚がありました。

吐夢が出てくる場面に多いんですけど、真面目にやっているからこそ笑えることがあって。僕も試写で観たときに「マジで変な奴来た!」と思って、笑っちゃいました(笑)。Snow Manのメンバーは(取材時は)まだ観ていないんですけど、絶対に吐夢のシーンで笑うと思います。それが正しい反応だと思います。

海外で先行試写をしたとき(台湾で開催された『第22回 高雄映画祭』にて、ワールドプレミア上映を実施)も、吐夢が出てくるシーンで笑いが起きていたらしくて。僕が試写を観る前に、監督から「君が出てたところですごい笑いが起きてたよ」って言われて、「どういうこと?」って思っていたんですけど、観てみたら「これは笑うわ」って、納得しました(笑)。

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――見どころは?

この作品のテーマの一つが愛だと思うんです。愛にはいろんな形があって、愛という言葉にもいろんな意味があって。さまざまな愛が描かれているので、人を愛することや、愛というものについて、考えられる作品になっていると思います。

佐久間さんの演じた吐夢は、何とも言えない雰囲気を漂わせていて、怖いけど目が離せなくなるようなキャラクターになっています。“役者”佐久間大介の姿をもっと見てみたいという想いが素直に湧いてくる、ある意味でとても魅力的な吐夢を、スクリーンで確認してみてください!

それから、映画を観終わったあと、「もしかしてあの場面は吐夢だったの?」と思う瞬間があり、佐久間さんに聞いてみたところ、ご自身の特徴を隠すように工夫をして演じられていたそうです。「ラスト1秒、あなたの愛が反転する」というキャッチフレーズにあるように、最後の最後までお見逃しなく。

作品紹介

映画『マッチング』
2024年2月23日(金)より全国公開