●pHを利用する

pHとは水素イオン濃度を表すもので、要するにアルカリ性・中性・酸性を判断する目安。肉はほぼ中性ですが、アルカリ性あるいは酸性にすることで筋繊維がほぐれる性質があります。また、保水性もアップするので、柔らかいだけでなくジューシーな味わいになる効果も。

日本酒

日本酒

日本酒は弱めの酸性。肉を漬けることでpH値を酸性に変化させられます。一般的な日本酒であれば、どの日本酒を使用してもOK。ただ、料理酒の場合は塩分を含むので味付けに気を付ける必要があります。また、肉の臭みが取れるのもうれしいですね。

漬け込む時間は1時間から半日程度がおススメ。半日以上漬け込んでしまうと、肉の鮮度が落ちてしまうので、漬け込んだまま忘れてしまった……ということが無いようにしましょう。

ヨーグルト

肉をヨーグルトで漬け込むとpHが下がり、酸性に変化します。漬け込んだ肉は柔らかくなるだけでなく、全体的に味がまろやかになり、食材の臭みを取る効果も。

漬け込む時間は30分程度が目安です。肉を柔らかくするだけでなく、魚にも応用することができるので、いずれも試してみてください。

炭酸水・コーラ・ビール

ビール

pHを調整するのに炭酸水もお手軽です。炭酸水を使うと、肉が強い酸性に変わり、肉質が柔らかくなります。また、コーラやビールなどの炭酸飲料でも効果アリ。

コーラの場合、それ自体に甘味があるので、砂糖・みりんの代用として使うこともできます。またビールはアルコール成分が消臭効果、ビール酵母が肉のコクを増してくれる効果も。

漬け込む時間は調理前に30分ほど。炭酸水・コーラ・ビールそれぞれ使い分けができそうなので、用途に合わせて使ってみてください。ちなみに、ビールを料理に使うのがもったいないという人は発泡酒で代用できるそうですよ。

重曹

料理だけでなく、掃除でも大活躍してくれる重曹は、肉を柔らかくするのにもぴったり。重曹はアルカリ性ですから、肉をアルカリ性に変えることができます。

漬け込み方としては水に重曹を混ぜ、その中に肉を入れて30分から1時間。キッチンペーパーでしっかり水気を拭き取れば完了です。

重曹自体は少し苦みがあるので、あまり入れ過ぎない、また苦みが気になる場合は拭き取るだけでなく、洗い流してもOK。