「娘が小学校に入って知り合ったママさんと仲良くなり、学校の授業だけでは娘の理解が追いつかなくなったときに『お子さんは塾って行っているの?』と相談しました。
そのママさんは近所で有名な個人指導の教室に通わせていると話してくれて、『先生の指導力の見極めが大事』と強調されたのを覚えています。
私は、娘の性格を考えて学校の教室のようにほかの子どもたちと机を並べてやる環境がいいかと思い、家からは少し遠くて送迎が必要だけど、県でも大手の学習塾に行かせてみることにしました。
娘自身も塾に通うことはあまり抵抗がなかったのでよかったのですが、問題はその学習塾の指導の仕方。
教科書の復習などは細かくやってくれるのですが、授業の後半はプリントが出て問題を解かされる時間がほとんどらしく、
『宿題が増えたみたいでしんどい。わからないところを先生に質問したいけど、ほかの人がいるからなかなかできなくてつらい』と娘が言い出しました。
先生の指導力を確かめようにも娘自身がその実感を得られる環境ではないし、授業の方針も娘が望む在り方とは違っていて、結局3ヶ月で退会しました。
私が娘に合う状況を見誤ったのが失敗の原因ですが、その塾の授業のやり方をどう思うかなどは、子どもと話し合っておくのがいいですね」(40歳/金融)
こちらのケースでは、お子さんが求める塾の姿が「より自分に寄り添ってくれるもの」だったようで、それが叶わない環境ではやはりやる気が起こりません。
一方で、どんな環境を子どもが求めているかは「実際に通わせないとわからない」のも親の実情にはあり、こんな経験を通してよりストレスなく身を置ける場について話し合うのがいいですよね。
通うのは自分ではなく子どもだからこそ、「どんな指導を求めるのか」を明確にしておくのが、塾選びでは大切だと感じます。